中国
日中の首脳が片想い!? ソチ五輪で展開されるプーチン大統領のしたたかな「オリンピック外交」
〔PHOTO〕gettyimages

2014年2月7日、ソチオリンピックが開幕した。金メダル争いの方は、スポーツ記者にお任せするとして、私が注目しているのは、プーチン大統領が展開している「オリンピック外交」である。

まずは、中ロ外交を見てみよう。

「プーチンの一番の友人」であることを誇示した習近平

2008年の北京五輪の際、胡錦濤政権は、オリンピック外交を巧みに展開した。ブッシュ米大統領を始め、世界のVIPが北京を訪問し、胡錦濤主席は分刻みで対応した。日本からは親中派の福田康夫首相から、嫌中派の石原慎太郎都知事までを接待した。

こうした姿を目の当たりにしていたのが、この時初めて外交デビューした習近平副主席だった。「イベント嫌い」で知られる習近平主席だが、「オリンピックは使える」と踏んだのである。「使える」という意味は、外交、利権、その他もろもろだ。

昨年9月に、現在すっかり「敵国」と化している日本が、2020年の東京オリンピックの招致に成功した。この時、習近平は部下に、「次の冬季オリンピックの選挙はいつだ?」と聞いた。部下が「2022年の冬季オリンピックの選挙が2年後くらいにあります」と答えると、「それを取りに行け。北京か、この近くでやる」と命じたという。現在、水面下で中国国内の開催候補地の絞り込みが始まっている。

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そんな習近平主席は今回、ソチオリンピックの開幕式に参加した。習近平は、「ソチで最初にプーチン大統領と首脳会談すること」にこだわった。それは中国及び世界に、「プーチンの一番の友人は自分」ということを誇示するためだ。

習近平がこの世で尊敬する政治家は、たったの3人だけだ。父・習仲勲元副首相、毛沢東元主席、それにプーチン大統領である。前の2人はすでに故人なので、現役の政治家はプーチン大統領だけだ。

習近平にとってプーチンは、憧憬の的である。自分より1歳年上の同世代なのに、1999年以降、現在まで15年間も、大国ロシアで「独裁」を続けている。習近平は中国で、「プーチンのロシア」と同様の「習近平の中国」を構築したいのである。

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