候補地はお台場だけじゃない!「統合型リゾート推進法」成立確実で思惑入り乱れる〝東京カジノ事情〟

統合型リゾート推進法案(カジノ法案)が、来年度予算成立後、国会で審議される。

カジノ法案は、これまで何度も盛り上がり、その度に頓挫してきた歴史があるが、今回は、安倍晋三首相の成長戦略の〝目玉〟となっていることもあり、成立は間違いないということで、既に、カジノ設置へ向けた動きが始まっている。

自治体でリードしているのは、振興策との絡みで沖縄、そして東京五輪招致に合わせる東京だ。

フジの描く青写真は「優れていない」という声も

沖縄の有力候補地は、那覇市に近い本島の西側に位置する浦添市のキャンプ・キンザーである。那覇空港から海底トンネルを使えば15分という立地の良さ、それに274ヘクタールの広大な敷地。現在は米軍基地だが、日米両政府は返還で合意している。

そして、東京の有力候補がお台場。江東区青海1丁目周辺の約60ヘクタールに、カジノを併設した巨大ホテルを中心に、国際展示場、国際会議場、ショッピングモールなどを設置、発電施設も備えた24時間型「スマートシティー」を目指すという。

こちらの特異なのは、カジノ法案が成立どころかメドも立たない段階で、フジテレビを傘下に持つフジ・メディア・ホールディングス(フジMHD)が、三井不動産と鹿島を巻き込んで、青写真を描いていたことだ。

テレビCMで収益を稼ぐという「地上波のビジネスモデル」は、もう限界に来ている。昨年の「ツタンカーメン展」に見られるようなテレビ局が持つ「イベントを仕掛ける力」を利用、それを国際会議場や国産展示場で生かしながら、カジノ付きホテルで訪日外国人を中心に、国内の中高年層など幅広い利用者が楽しめるよう環境を整備する。

だが、私企業が社運をかけたプロジェクトを立ち上げたからといって、それに〝丸乗り〟するのもおかしな話だ。

お台場に本社を持つフジMHDの計画は、詳細が発表されているわけではないが、「それほど優れたプランではない」(都議会関係者)という意見もある。

「確かにお台場は土地区画されていて便利ではあるが、その分、自由度がない。シンガポールの有名な天井にプールのあるカジノ付きホテル(マリーナベイサンズ)がいい例ですが、伸びやかな空間がなければ、世界のVIPは満足しない。お台場の区画に沿って、ホテル、展示場、ショッピングモールなどをチョコマカと作ってると、郊外のショッピングセンターのような貧しいものが出来上がるんじゃないでしょうか」(同)

確かに、地上200メートルの55階建てが3棟ならび、屋上プールのあるマリーナベイサンズは、そのスケールに圧倒される。ただ、そんな自由な空間が、東京の都心に残されているだろうか。

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