ピニンファリーナ × 増田宗昭「デザインとビジネス」【後編】
「私たちの基本は文化です。さまざまなプロジェクトも、歴史も環境も相互理解の基礎も、そこから生まれます」

(左)ピニンファリーナグループCEOパオロ・ピニンファリーナ氏、(右)カルチュア・コンビニエンス・クラブ代表取締役社長兼CEO増田宗昭氏
昨年11月27日、代官山T-SITEの蔦屋書店で「"デザインで文化を創る"~世界を変えるための新しいスタイル、建築学的方法~」と題したトークイベントが開催された。登壇者はフェラーリなどのカーデザインを手がけるピニンファリーナグループCEOのパオロ・ピニンファリーナ氏と、カルチュア・コンビニエンス・クラブ代表取締役社長兼CEOの増田宗昭氏。モデレーターはCCCカーライフ研究所の堀江史朗所長。イベントの模様を前後編に分けてお伝えする。

【前編はこちら

「プレミアエイジ」のことを考え、代官山T-SITEをつくった

堀江: 増田さんが、ここに代官山T-SITEをつくったのは、どんなことを伝え、発信していこうと思ったからですか。

増田: 一番考えたことは「プレミアエイジ」のことです。

日本は今、労働者人口が減って、労働者一人当たりの収入も減っています。ビジネスをしていくのには、厳しい環境です。

でも一方で、60歳以上にはお金持ちの方もいます。そういうプレミアエイジの方々に来ていただけるTSUTAYAとはどんなものなのかを、フランチャイズのみなさんに見ていただく必要があると思いました。

具体的にはどんな店になるかというと、個人的に居心地いい空間であったり、元気が出る情報を提供できる場であったりということになります。ここT-SITEは、そういう店をつくったらどうなるかなという、チャレンジの結果なんです。

お年寄りは、あと何回旅行へ行けるか、行くならどこがいいかに関心があります。僕自身も、今度、ホノルルマラソンを走りますが、あと何回走れるかなと考えています。もちろん、体のことも気になります。

つまり、健康、そして健康に直結する食べるものにも関心があります。その食事も、働くために食べるのではなく、食事そのものはどう楽しめるのか。インテリアや建築、車などについても、楽しみ方をプレミアエイジの人に伝えられればと思っています。