AR三兄弟・開発者/川田十夢さん【第4回】
「必然と必要の矢印をつなぐ。斬新だと人は驚く。それが、僕が考えるARというものです」

写真:片岡和志 会場提供:アバッキオ

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「どこでもドア」も「通り抜けフープ」も実際に作れる

米田 僕なりにちょっとだけ話させてもらうと、ドラえもんの「どこでもドア」って、もうできるんだろうな、ってこないだ突然、ぱっと閃いたんです。映画だと、宇宙船って物理的にワープするでしょう? でも、現実的には肉体は一生のうちに宇宙の彼方までは行けない。誰もが宇宙飛行士の訓練を受けることもできない。

でも、人間の感覚を全てトレースできるロボットなのかデバイスなのかホログラムみたいなのがあって、それを宇宙の果てでも地球の裏側でも飛ばせれば、それって、宇宙飛行士にならずとも飛行機に乗らずとも、誰でも可能な「どこでもドア」が成立しませんか? 僕が動いたら全く同じ動きをして、五感で全く同じ知覚ができれば、の話ですけど。川ちゃんとの対談を前に、突然考えたんですよ。

川田 あのね、「どこでもドア」も「通り抜けフープ」も実際に作れるんです。種も仕掛けもない話で、ドアが2つありますと。この2つは離れてもいい。で、ドアがこっちで開きました、こっちも開きました。閉じました、閉じました、はもうできる。ドアを開ける動力があればいいだけです。で、声を書き込みました、と、声を書き込みました。これもできる。顔を出しました、顔を出しましたっていうのは透過あるいは空間ディスプレイでできる。手を出した、顔を出した、顔を出したものに対して、向こうから出てきたものに触る、感じる、ももうできるんですよ。

超音波ディスプレイっていう概念があって、触り心地って、空気中で感じられるんですよね。で、質量は移動してない、身体は移動してないけど、触られた感じもあるってことは、あとは何をもって移動したかっていうことですよね。

米田 そうそう、技術的なことを説明してくれてありがとう。だからSF映画を見ると、みんな、ブーンっていってワープするけど、ワープする必要ないじゃんっていう。知覚って脳でやってるわけだから、それを完全にトレースできるコンピューティングがまぁ当然できるでしょう。脳が認識する映像って、写真みたいに1枚のディスプレイじゃない。こないだ聞いた話だと、確か20枚くらいの画面で脳は知覚してるという。

写真:片岡和志 会場提供:アバッキオ
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