出産、子育て、介護・・・女性の視点からあぶり出した政治課題を解決しよう 
[PHOTO]gettyimages

東京都知事選に立候補して、都内を駆け巡っている。寒空の下、熱心に演説を聞いてくれる多くの聴衆を前にすると、こちらも元気になってくる。ありがたいことだ。ただ、突然の猪瀬氏の知事辞職を受けての立候補であり、準備が十分にできないまま告示に至ったこともまた事実である。

政策については、他人任せにせずに、自分で書いているので、時間との闘いである。告示後も、都内各地を回りながら、政策の詰めを行っている。特に、私を支援してくれている都議会の自民党と公明党、連合東京との協議の上に具体的政策を積み増している。

そのいくつかを以下に紹介したい。

深刻化する待機児童と待機老人の問題

第一は、女性の視点から、政治の課題をあぶり出すということである。女性にとっての大事業は、出産である。厚生労働大臣のときに、産婦人科医不足に直面したので、11年ぶりに閣議決定を変えて、医師を増やすことにした。

しかし、産婦人科、小児科については、まだまだ解決しなければならない課題が山積している。たとえば、出産後、職場に復帰しようとする女医さんたちの希望が叶っていない。院内保育所の整備、柔軟な勤務時間の確保など、東京都としても実行できる施策を強力に推進したい。

子育てに関しては、最大の問題は保育所の不足である。東京には、いわゆる待機児童が8000人もいる。4年間でこの数字をゼロにする「待機児童ゼロ作戦」を展開することを公約にしたい。そのためには、保育が必要な人々の身になって、規制緩和を含め、大胆な改革を進めたい。私が厚労大臣のときにも、保育ママ制度など、多様な保育形態を実行に移していったが、まだ不十分である。

さらには、都有地の活用も考えたい。東京は土地の値段が高いので、用地取得にカネがかかり、施設の建設が進んでいない。保育所のみならず、後述する老人介護施設についても、同様である。

多くの都有地が未活用のままなので、これを利用して、保育所や介護老人保健施設(老健)、特別養護老人ホーム(特養)を作りたい。そのための仕組みを検討したいと思っている。地代を安く抑えることが、施設を作ろうとする意欲のある人々にインセンティブを与えることになる。公平な参入機会を担保した上で、都有地活用の仕組みを作りたいと思っている。

女性にとって、子育てに一段落したと思ったら、親の介護という問題が次に降りかかってくる。仕事と家庭を両立しようとする女性にとって、老人介護施設の不足が大きな障害となっている。夫婦のどちらか一人が仕事をやめて親を介護するとなると、女性のほうがその役割を担う場合が多い。母親の介護が私の政治の原点であるが、介護に伴う家族の苦労を体験した。

急速に高齢化が進行する東京において、待機児童とともに、待機老人の問題が深刻となっている。東京の地価が高いことを理由にして、杉並区のように近隣の県に施設を作る例もあるが、受け入れ自治体のほうは財政的負担が多くて大歓迎というわけではない。

そこで、東京から受け入れ先の自治体に対して、支援する方策を具体化しようと考えている。介護が必要な高齢者を抱えた家族にとっては、東京都以外でも、どこにでも、とにかく要介護者を預かってくれる所はないかと、まさに切羽詰まった状況なのである。都有地の活用とともに、都外での施設建設の支援も政策の一つとなりうるであろう。

私は厚労大臣のときに、地域全体でケアをするという地域包括ケアを推進したが、この取り組みを都政レベルでもさらに推進することが、介護の問題の解決に役立つと確信している。

この続きは、プレミアム会員になるとご覧いただけます。
現代ビジネスプレミアム会員になれば、
過去の記事がすべて読み放題!
無料1ヶ月お試しキャンペーン実施中
すでに会員の方はこちら