特別読み物 2月7日さあ、開幕だ!ソチ五輪「7つのライバル物語」(前編) 元ホストの父に恩返し浅田真央vs.自分のために借金した家族へキム・ヨナほか
勝負の鍵を握るトリプルアクセルに不安は残るが、悲願の金メダルへ調整を急ぐ〔PHOTO〕gettyimages

髙橋大輔vs.パトリック・チャン
高梨沙羅vs.サラ・ヘンドリクソン
上村愛子vs.ハンナ・カーニー
平野歩夢vs.ショーン・ホワイト
加藤条治vs.長島圭一郎
カーママvs.中国代表

「ヨナがいたから、今の私がある」。浅田真央もこう認めるライバルの大切さ。「敵」ではないが、「仲間」でもない。「ライバル」という言葉でしか表せない、トップアスリート同士の知られざる物語。

驚くほど似ている二人

「謝礼は出ますか?」

'02年、全日本選手権で名古屋の小学生が女子史上初となる3連続3回転ジャンプを決めた。ミニコミ紙記者が取材のため、アポ取りを試みると、連盟からこんな返事が返って来た。

記者当人が振り返る。

「写真は撮りますか?の聞き違えかと思いましたよ。3連続3回転はたしかに快挙ですが、当時の彼女—浅田真央ちゃんは全国的には無名の存在。しかも小学生ですよ?『おらが街のスターをもっと知ってもらおう』と応援したい一心だったから、いきなり謝礼を要求されるとは思いもよりませんでした」

だが、それも仕方なかったのかもしれない。当時、浅田家の家計は火の車だった。真央には2歳年上の姉・舞がいる。彼女もまた、フィギュアの選手だった。