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東京五輪成功に向けて重要な「都市外交」という観点から見る都知事選
〔PHOTO〕gettyimages

オリンピック成功と隣国関係の改善はリンクする

1月23日に都知事選が告示され、2月9日の選挙へ向けて、選挙戦の火ぶたが切って落とされた。現在、各候補がさまざまな論戦を繰り広げているが、私が注目しているのは、「都市外交」である。

あまり知られていないが、現在東京都は、世界の11都市と姉妹都市関係を結んでいる。締結された年代順に列挙すれば、ニューヨーク市、北京市、パリ市、ニュー・サウス・ウエールズ州(オーストラリア)、ソウル市、ジャカルタ市、サンパウロ州、カイロ県、モスクワ市、ベルリン市、ローマ市である。

「東京都政は内政であって外交は関係ない」という意見もあるが、現実に東京都は、これだけの世界の大都市と姉妹関係を結んでいるのだ。また東京都庁には、知事本局外務部という外交を担当する部署もある。

ちなみに昨年は、18の外国代表団が、猪瀬直樹都知事を訪問し、会談を行っている。猪瀬知事の5,000万円授受を巡るゴタゴタがなければ、秋以降の訪問団はもっと増えていたはずだ。

さらに、今後は2020年の東京オリンピック開催に向けて、「都市外交」がますます活発化していくに違いないのである。

東京都の姉妹友好都市(東京都知事本局ホームページより)

周知のように現在、日本は中国及び韓国と、険悪な関係が続いている。安倍首相は先週、ダボス会議に出席し、朴槿恵韓国大統領と同じ会場内にいながら、挨拶することさえかなわなかった。秋には北京APECが控えているが、中国国内では、「安倍にだけは招待状を出すな」という声も上がっているほどだ。

安倍政権は、東京オリンピックの成功を日々唱えているが、この険悪ムードが2020年まで続き、中国と韓国がボイコットした場合、「平和の祭典」としてのオリンピックは成功とは言えなくなるだろう。つまり、オリンピックの成功と、隣国関係の改善は、自ずとリンクしてくるのだ。

そんな中、「国同士の外交が困難なら、姉妹都市同士の外交を進める」という考えは、大いに有効なのである。東京都は、北京市及びソウル市と姉妹都市関係を結んでいるのだから、「首都外交」を遠慮することはないのである。そもそも、一昨年から続く尖閣問題は、当時の石原慎太郎東京都知事が、「尖閣諸島を東京都が購入する」と宣言したことが発端だった。

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