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ビットコインを取り巻く"サイバー・ゴールドラッシュ"の実態とは
〔PHOTO〕gettyimages

インターネット上の新たな決済手段、「ビットコイン(Bitcoin)」が投機対象として注目される中、一攫千金を狙う"サイバー・ゴールドラッシュ"が巻き起こっている。実際、発行枚数の上限が課せられたビットコインは一種の希少資源なので、これを発行する人たちは「金鉱堀り師(miner)」と呼ばれている。

●"Into the Bitcoin Mines" The New York Times, DECEMBER 21, 2013

ビットコインは一般に「仮想通貨」と呼ばれることが多いが、実際にはドルや円など正統な通貨との交換レートが激しく上下動することから、価値が(ある程度)安定的に保証された「通貨」と呼ぶには問題があるようだ。ただし商品売買などを通じて入手した後、すぐに使用すればレート変動の被害を受けるリスクは小さいので、決済手段としての将来性はあると見られている。

本来の主旨から外れてしまったよう

ただしビットコインがここまで注目されたのは、まさにその逆。各国通貨に対し、1年で100倍近くにまで交換レートが跳ね上がったこと、つまり完全な投機対象として人々の熱い視線を集めているようだ。

ビットコインは「ハッシュ(hash)」と呼ばれる、ある種のアルゴリズムに従うオープン・ソフトウエア、つまりコンピュータ・プログラムが作り出している(あらためて断るまでもないが、物理的な貨幣を鋳造しているわけではない。あくまでプログラムが算出する仮想的存在だ)。

当初、ビットコインがそれほど注目されていなかった頃は、このソフトを入手した人たちは通常のパソコンに「グラフィックス・ボード」と呼ばれるスピードアップ用の基盤を追加してビットコインを作り出していた。つまり、その程度の工夫で十分に事足りたのである。

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ところがビットコインへの注目度と、その価値が高まるに連れ、世界中に多くに競争者が出現した。ビットコインは通算の発行枚数が2100万枚と定められており、年を追うごとに発行枚数が指数関数的に減少していくようシステム設計されている。現在までに約1200万枚が発行されており、計算上は、上限の2100万枚が発行され尽くすまでに、あと100年はかかると言われる。

いずれにせよ、発行枚数に課せられた、この上限が、ある種の価値と信用を創造していることになるが、ビットコインを発行しようとする人が増えれば、限られた発行枚数を奪い合うための激しい競争が巻き起こるのは必定だ。

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