ランサーズ秋好陽介『満員電車にサヨナラする方法』【第1回】
「時間と場所にとらわれない新しい働き方」を創出する

原動力になった1通の手紙

いまから遡ること約5年。2008年に、私は、日本初のクラウドソーシングサービスを開始しました。最近でこそクラウドソーシングの認知が高まっていますが、当時は誰も知りませんでした。創業にあたり、多くの人に相談しましたが、ほぼすべての方から、絶対にやめておけ、と忠告いただいたことをいまでも鮮明に覚えています。あまりにも多くの方から同じアドバイスをいただいたので、相当悩みました。自分が考えていることは所詮理想論に過ぎず、現実性が皆無なのではないか、と。

しかしそれでもチャレンジしたかったのです。ありきたりな言い方ですが、チャレンジしないで悔やむより、失敗して悔やもう。そういう覚悟をもってスタートしました。

サービス開始当初は、多くの方の忠告どおりで、利用者がまったく増えない状況がしばらく続きました。いまだからこそ言えますが、サービスをやめたほうがいいのかなと弱気になったことも正直ありました。それでもなんだかんだで、あきらめることができなかったのは、ユーザーの声です。

「ランサーズがあるからこそ今生活ができてます。そういう人が1人でもいることを忘れないでほしい」

たった一通のこのメールが、本当に、本当に、私の原動力となりました。いまでもこのメールは心にしみています。

クラウドソーシングが働き方のみならず生活に変革をもたらす

サービスインから4年経過した2011年、クラウドソーシングに転機が訪れます。ランサーズの利用者が劇的に増加したのです。それにともない、ありがたいことに、テレビや雑誌などのメディアに取り上げていただく機会も増えていきました。知っていただくことで利用者が増え、利用者が増えることでメディアに出ることも増える。相乗効果で成長し続けています。

このような状況をみて、私は確信しました。電気の発明により、人々の生活が大きく変わったように、車や電車の登場により、人の移動範囲を大幅に拡大したように、クラウドソーシングが働き方のみならず生活に変革をもたらすことができる、と。もちろん、私たちのサービスはまだまだこれからですが、ランサーズがあるから今以上に幸せになれる、そんな人が増えることを信じて、大きな変革を起こしたいと思っています。

世の中の人々が自分の価値観、好み、感性のおもむくまま自由に生きられる、そんな面白い時代が、すでに始まっています。

秋好陽介(あきよしようすけ)
ランサーズ株式会社 代表取締役社長

大阪府出身。大学時代、インターネット関連のベンチャービジネスを起こす。2005年にニフティ株式会社に入社。複数のインターネットサービスの企画/開発を担当。仕事の受託者・発注者、両方の立場を経験したことから、個人と法人のマッチングサービスを思い立ち、2008年4月に株式会社リート(現・ランサーズ株式会社)を創業。同年12月、インターネットを通した個人と法人の自由な仕事のやりとりを目指すクラウドソーシングサービス「Lancers(ランサーズ)」の提供を開始する。同サービスはクラウドソーシング事業の国内パイオニアで、国内最大級規模を誇る。好きな場所に住み、好きな時間に働けるという「時間と場所にとらわれない新しい働き方」の創出を行っている。

著者: 秋好陽介
満員電車にサヨナラする方法』
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