白河桃子×青野慶久 ~サイボウズの"働き方革命"に迫る~
【第1回】「1,000人いたら、1,000通りの働き方があってしかるべき」

[左]白河桃子さん(少子化ジャーナリスト)と、[右]青野慶久さん(サイボウズ株式会社代表取締役社長)

最長6年の育児・介護休暇

白河: 今日は「少子化対談」シリーズの第二弾ということで、サイボウズ株式会社代表取締役社長の青野慶久さんにお越しいただきました。私の著書に『女子と就活』という本があるんですけれど、そちらにも掲載させていただいたくらい、ずっと注目している企業でして・・・。

青野: ありがとうございます。

白河: 今回は、念願かなって直接お話を伺えるということで、楽しみにしてきました。

青野: たいした話はできないと思いますけれども。

白河: いえいえ。では、始めさせていただいてよろしいでしょうか。

青野: はい、よろしくお願いします。

白河: まず、安倍政権がアベノミクスの成長戦略として「3年抱っこし放題」というものを打ち出しましたけれども、サイボウズでは3年どころか、女性に限らず「育児・介護休暇制度」が最長6年と伺っています。その6年は、どのように使ってもいいということなんですか?

青野: そうですね。どのように使っても構いません。何回でも。

白河: その6年の休暇を、実際に今、取られている方はいらっしゃるんですか?

青野: 今、最長が4年8ヵ月かな。女性社員が育児休暇として取っています。男性社員では最長が1年半。育児休暇を3回とっている社員もいます。

白河: 育児休暇を3回取っているということは、お子さんが3人いらっしゃる?

青野: 子供は2人ですが、男性は1児につき2回取れるという、父親のみの権利が定められていて、それを使ったのが1人いるという感じです。

白河: その方は、期間としてはどのくらい取られたんですか?

青野: 3回のトータルで10ヵ月でしたね。

白河: なぜ、そういう制度になさったのでしょうか。6年という数字はどこから出てきたんですか?

青野: なぜそうしたかというと、なぜそうしたんでしょうね(笑)。6という数字は、小学校に上がるまでといった意味と、「6年やっている会社ないぞ」ということで。ネットで調べて、「やった、日本最長だ!」みたいなノリですよ。給料を出し続けていたらすごいですけれど、その間給料を出すわけではないので。

白河: お給料は法定通り。ただ、戻って来るのはウェルカムということですよね。

青野: そうです。「戻ってきたら、前の給料は保障しますよ」という制度です。ただし、会社がなくなっていたらごめんなさい。そのほうが可能性が高いので(笑)。

白河: いえいえ(笑)。また、育児・介護休暇とは別にその6年を「育自分休暇」として使うことが出来るという話を伺いました。

青野: 「退職して6年以内だったら、戻ってきても受け入れます」という制度なんですよ。給料は、そのときにご相談なんですけれども。

白河: 留学したり、転職して他の会社で働いたりしても、6年以内に戻ってくれば受け入れるということですか?

青野: そうです。これまでの最短記録は11ヵ月で、去年の1月に辞めた人が12月に戻ってきて・・・。「お前はもうちょっと外に出て、何か学んでから帰ってこい」と言いました(笑)。

白河: ものすごくフレキシブルですよね(笑)。それは男性ですか?

青野: 男性です。戻ってきたのは男性ばかりですね。女性は戻ってきていない。というより、辞めていない。でも、今度その制度を使って、青年海外協力隊でボツワナに行く女性社員がいます。

白河: 本当に女性が辞めない会社なんですね。

青野: そうですね。だいぶ女性比率が高くなってきました。今は4割ぐらいが女性です。ビジネスソフトの会社にしては女性率が高いと思います。しかも、プロモーションの部署なんかはもう、ほとんど女性です。ビジネスソフトを女性が宣伝して売っているという、不思議な会社なんです。

白河: そうですよね。普通、競合他社は多分、ほとんど・・・。

青野: 基本的にはおっさん向けのソフトなので男性が多いですよね(笑)。

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