環境・エネルギー 中国
行き着く先は北朝鮮化!? アクセルとブレーキを同時に踏む習金平中国
〔PHOTO〕gettyimages

1月16日から、北京市の人代会(市議会)が始まった。2000万市民のもっぱらの関心事は、一人っ子政策の一部撤廃と、大気汚染対策である。

超少子高齢化時代に突入する中国

一人っ子政策は、1979年に鄧小平の鶴の一声で始め、2009年の建国60周年の時には、「中国国内で4億人の人口減を達成し、世界人口が60億に達するのを4年遅らせた」と中国政府は自画自賛した。

だが、最近は、むしろその弊害が深刻になっていて、2016年をピークに人口は減少していく。そして30年後には、老人人口がいまの3倍以上になり、中国に超少子高齢化時代がやって来るのだ。

そのため、昨年11月の中国共産党第18期中央委員会第3回全体会議で、「父母の双方が一人っ子の場合は二人まで産んでよい」としたのだ。34年経って、ようやくこの世界唯一の珍妙な政策をやめ、兄弟姉妹を認めたのである。そのため、この措置に伴った戸籍整備や、人口増に備えた産院整備などが必要になってくるわけだ。

正月に北京へ行った時、30歳の若い中国人夫婦と会食した。その際、「二人産めるようになってよかったですね」と水を向けると、その夫妻は「とんでもない」と言って、次のように語った。

「北京市内の産院は、圧倒的に不足しています。そのため、公営の産院では、よほど強いコネでもないと門前払いを喰います。それで私営の産院が跋扈していて、いまでは5万元(約90万円)の前金を払わないと入院できません。幼稚園には10万元の入学金がかかります。

また、給料はほとんどアップしていないのに、物価は急上昇し、家賃は1年で3割上がりました。そのため、夫婦共働きで、ようやく生計が営めるというのが現状です。そんな中で、私たちは子供を産むかどうかさえ逡巡しているというのに、二人も産もうという家庭は、よほどの富裕層でしょう」

北京は昨年、離婚率が39%に達するなど、一人っ子政策を撤廃したからといって、少子高齢化問題が解決するという単純な構造ではないようだ。

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