ジャーナリストによる、ジャーナリストのためのプラットフォーム「Contributoria」
イギリスで開設されたオンラインプラットフォーム「Contributoria」のスクリーンショット

コミュニティジャーナリズムのための「Spot.us」や発展途上国のメディア企業をサポートする「IndieVoices」など、ジャーナリズムにおいても、クラウドファンディングによる資金調達が広がってきましたが、2014年1月6日、この仕組みをさらに発展させたオンラインプラットフォームとして、「Contributoria」(コントリビュートリア)が公開されました。

"ジャーナリストによるジャーナリストのためのプラットフォーム"を標榜する「Contributoria」は、英紙ガーディアン(Guardian)のMatt McAlister氏、英国各地の草の根ジャーナリズムをサポートする「talk about local」(トーク・アバウト・ローカル)のSara Hartley氏、ハイパーローカルコミュニティ掲示板「n0tice」の開発リーダー・Daniel Levitt氏が中心となって創設。

2012年には、国際新聞編集者協会(IPI・International Press Institute)のNews Innovation Contest(ニュース・イノベーション・コンテスト)を受賞し、現在、英大手メディア企業ガーディアン・メディア・グループ(Guardian Media Group)のサポートを受けています。

コミュニティ駆動型ジャーナリズム実現へのアプローチ

「Contributoria」の特徴は、クラウドファンディングとクラウドソーシングを組み合わせている点。取材や執筆活動のために必要な費用を多数から募ることができるのみならず、公開前の記事に対して他のメンバーが批評したり、フィードバックを与えられる仕組みを導入することで、記事の品質を担保し、執筆プロセスの透明化をはかろうとしています。

「Contributoria」では、企画から記事公開までの一連の流れを、企画・製作・公開の3つのフェーズに区分。それぞれのフェーズを1ヵ月間で完了させ、企画の提案から3ヵ月後に「Contributoria」で記事を公開することが想定されています。

まず、企画フェーズにおいて、執筆者が、記事にしたいテーマを投稿することからスタート。これに賛同するメンバーは、会費の全部もしくは一部を拠出します。製作フェーズでは、執筆途中の記事がメンバーに共有され、各メンバーは、英Poeti.caのオンラインコラボレーション編集ツールを用いて、随時、編集したり、コメントなどを付したりします。

このように、執筆者と「Contributoria」のメンバーたちによって製作された記事コンテンツは、執筆者の記名記事として、クリエイティブ・コモンズ・ライセンス(CC BY-NC)の下で「Contributoria」で一般に公開されます。なお、「Contributoria」で集められた取材・執筆のための資金は、記事が公開された時点で執筆者に支払われるルールとなっています。

このような運営プロセスからもわかるとおり、「Contributoria」は、ジャーナリストやライターらコミュニティのメンバーが、広く一般に伝えたいことを取材・執筆し、自分が読みたいものを資力・知力でサポートし合う、コミュニティ駆動型ジャーナリズムを実現しようとしています。編集者が主導する従来のジャーナリズムとは異なる、この新しいアプローチは、メディア業界内外から関心を集めそうです。
 

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