選挙
首謀者は?過去の政治行動は?東京都知事選「細川候補」に残る疑問

年明けの政治ががぜん、賑やかになった。東京都知事選が23日に告示(2月9日投開票)されるのを前に、政界における往年の大スター、元首相の細川護煕と小泉純一郎が都知事選で手を携え、細川が立候補することになったからだ。

都知事選はそれまで自民・公明の「巨大与党」が実質的に支援する元厚生労働相・舛添要一が軸となるとみられていた。だが、細川が参戦し、これに共産・社民両党が推薦する前日弁連会長の宇都宮健児、元航空幕僚長の田母神俊雄らも加わることによって、混戦模様になった。

官邸に伝えた中川、止めなかった菅。新旧官房長官の会話

細川擁立に深くかかわったのは細川本人と小泉、それに小泉側近の元官房長官・中川秀直、細川に近い元経済企画庁長官・田中秀征の4人だ。いずれも政界を引退した元衆院議員。現職の国会議員ではなく、元職の人たちが主導していることが、これまでの候補者選びと大きく異なっている。

彼らがそれぞれ語らい合ううちに、昨年暮れ、細川が立つ構想が浮上した。これを中川が昨年末に官邸に伝えた。中川はまた、今月8日午後、官房長官・菅義偉に電話した。関係者によると、中川と菅はこんな会話を交わした。

中川「都知事選で自民党は誰を推すつもりなのか」
 「舛添さんになるでしょうね」
中川「そうか…それならば、細川さんが9割方、立つよ。小泉さんも応援する」
 「そうですか。しょうがありませんね」

菅は止めなかった。菅は安倍に報告し、安倍も「黙殺路線」を取ることに同意した。相手がほかの政治家なら手練手管を弄して説得していたであろう。だが、押さえ込もうとしても、小泉が聞く相手ではないことを安倍も菅も熟知している。

小泉はこうと思いを定めたならば、人の迷惑を慮ることなく突っ走るタイプだ。そうでなければ、2005年の「郵政解散」の時、郵政民営化法案が参院で否決された直後、法案を可決した衆院を解散するという理不尽なことをやってのけるはずがない。

その小泉も、昨年11月12日、日本記者クラブでの会見でこう語り、他の政治家との連携を否定していた。

〈私は今、いろいろな人から新党を考えたらどうかとかね、原発ゼロ論を考えている人が多いから、連携したらどうかと言われているんですが、それはね、それぞれの立場でやった方がいいんじゃないかと。(中略)1人でもやるという気持ちでやらないとだめだよと、連携を呼び掛ける人には言っているんです〉

連携を否定していた小泉がなぜ、細川と連携するようになったのか。触媒を果たした政治家がいると見るのが自然だ。官邸筋は、それを中川とにらんでいる。

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