貧乏生活が低IQを招く!?米国の研究者たちが証明した「貧すれば鈍する」理論

アトランティック(USA)より

2014年01月13日(月)

貧乏な暮らしをしていると、それだけで脳の働きが鈍くなっていく――そんな衝撃的な研究結果が、米科学誌「サイエンス」に掲載されて話題を呼んでいる。発表したのは、プリンストンやハーバード大学の研究者たち。低所得層の被験者に、苦しい家計のことを思い起こさせてから、知能テストを受けさせたところ、テストの点が著しく悪くなる結果(IQが平均13ポイント低下)が、得られたという。これは、正常な大人と慢性的なアルコール依存症の患者の知力の差や、一晩眠らなかったときに低下するIQの値に相当する。

アトランティック(USA)より

研究者たちによれば、脳の認知能力は電波の「帯域幅」のようなものであり、貧困状態にあると、人はそれだけで帯域幅のかなりの部分を使ってしまうとのこと。帯域幅が狭くなると、気付くべきことにも気付かなくなり、誘惑に屈しやすくなる。子供の面倒も充分に見られず、貧困から抜け出すために夜間課程のある学校に通うような余裕はなくなってしまうのだ。

研究者たちによれば、この研究が示しているのは「貧乏になると知力が鈍る」ことであって、決して「知力が鈍い人が貧乏になる」ことではない。貧しい人をお金の問題から解放すると、その分、帯域幅が解放されるので、知力も向上するという。その意味で、貧困対策は単に経済的安定をもたらすのみならず、社会全体の知力向上に役立つ可能性が高い。

 

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