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日本はどっしり構えていれば大丈夫!? 年末年始の北京で感じた「習近平革命」の限界点
〔PHOTO〕gettyimages

東京から北京へ向かう飛行機が、天津上空にかかると、それまで晴れ渡っていた空が突然、真っ暗に変わった。驚いて客室乗務員に訊ねると、「大気汚染のせいです。この先、北京上空はもっと悲惨ですよ」。

飛行機のタラップを降り立つと、あちこちで「ゴホゴホッ」。乗客たちが一斉に咳き込んで、口を押さえたのだ。呼吸したり、目を開けているのも辛いほど深刻な大気汚染だ。

このため、北京は数十年ぶりの暖冬だというのに、道往く人もまばらだ。通りを5分も歩いていると、頭痛がしてくる。いくら高性能の日本製マスクを装着していても、PM2.5の粒子が、頭皮に容赦なく舞い落ちるからだ。

強硬姿勢のメディアと冷めた態度の北京市民

周知のように、日中関係は、いまや最悪だ。昨年12月26日午前に安倍首相が靖国神社を電撃参拝した時の、中国側の反発はものすごかった。中国メディアはこぞって「拝鬼」(鬼=日本帝国軍人を拝む)と報じ、安倍首相はまさに鬼のような扱いだ。安倍首相の顔にヒトラー総統の服を着せた合成写真もネット上で広まった。

ある中国要人によると、誰よりも烈火の如く怒ったのが、習近平主席だったという。

「安倍首相が参拝した当日は、習近平主席が最も尊敬する毛沢東主席の生誕120周年記念日だった。しかも習主席は朝から、天安門広場にある毛沢東廟を参拝していた。

参拝を終えた習主席がリムジンに乗り込んだ時、同乗していた秘書官が『まもなく安倍が靖国を参拝します』と告げた。その瞬間、習主席が苦虫を噛み潰したような形相に変わったそうだ。このような晴れの日をブチ壊すように靖国を参拝した安倍を絶対に許さない、というわけだ」

「中国の産経新聞」のような存在の『環球時報』(12月28日付)は、安倍首相の靖国参拝を受けて行った緊急世論調査を掲載した。それによれば、「日本に釣魚島(尖閣諸島)問題で強硬に臨むべきだ」(74.6%)、「靖国神社に寄付する日本企業を制裁せよ」(67.7%)、「安倍を始めとする歓迎すべからぬ人物を入国禁止にせよ」(59.9%)など、強硬姿勢を望む国民の声が目白押しだ。