経済の死角

ルポ・餃子の王将社長射殺事件
〜「創業家内の怨念」と「蠢く半グレ」

2014年01月11日(土) フライデー
friday
upperline
本社前に設置された献花台。訪れた人々は「あんなエエ人がなんで」と口をそろえた

底冷えのする盆地、京都。その師走の早朝、何者かによって4発の銃弾が放たれ、うち3発が被害者の急所を撃ち抜いた。射殺されたのは「餃子の王将」を展開する王将フードサービス(以下、王将)の大東隆行前社長(享年72)。死因は腹部を撃たれたことによる失血死だった。12月19日、いつものように自らが運転する車で出勤した京都市山科区にある本社前が、凶行の現場となった。犯行に用いられたのは、日本国内ではあまり使われた例のない25口径の自動式拳銃だった。

「この銃は小さくて持ち運びがしやすいので、護身用などに使われることが多い。38口径などと比べると殺傷能力が低く、今回の事件のように殺害目的であれば、数十cm~1mほどの至近距離で多弾数を撃ち込む必要があります。銃の特性をよく理解した犯人と言えるでしょう」(銃器ジャーナリスト・津田哲也氏)

現場に残された4個の薬莢がすべて同じ種類だったことから、「実行犯は一人だった可能性が高い」(捜査関係者)と見られている。

大東氏が4代目社長に就任する直前まで、王将は不動産への過剰投資などで有利子負債470億円を抱え、先行きが危ぶまれていた。それを建て直したのが、再建の切り札として周囲に推され社長に就任した大東氏。資産売却や徹底した経営合理化などでV字回復を成し遂げ、'13年3月期には過去最高の売上高743億円を記録。約680店舗の系列店を擁し、1000店舗を目指して驀進中―傍目にはそう映っていた。だが、王将は、実はいくつかの〝闇〟を抱えていた。

次ページ そのひとつが、本誌が'13年7…
1 2 3 4 次へ

このエントリーをはてなブックマークに追加 RSS
関連記事

最新号のご紹介

underline
アクセスランキング
1時間
24時間
トレンドウォッチ
編集部お薦め記事