経済から見る午年はどんな年? アベノミクスは「株尻下がり」説を撥ね退けて通商政策に転機をもたらすか
大納会でスピーチする安倍首相〔PHOTO〕gettyimages

「午(うま)尻下がり」(午年は下げ相場になるという意味)---。

頭では根拠は乏しいとわかっていながら誰もが年の初めのこの時期になると気になってしまうのが、相場の格言だ。

日経平均株価でみると過去2年間は格言が見事に的中しているだけに、「下げ」を予言する今年の格言は例年以上に興味深いのではないだろうか。

しかも、現役首相として初めて昨年末の大納会に出席した安倍晋三首相は、この注目の格言に真っ向から挑戦するかのように「来年はうま(午)くいく。アベノミクスは買いだと宣言したい」と大見得を切った。

「格言」対「首相」。果たしてどちらに軍配があがるのか興味の尽きないところである。そこで、今回はお正月の話題として、過去の午年の代表的なできごとを経済中心に拾ってみたい。

日経平均の騰落率をみると、午年は圧倒的に下げている!?

話題の干支に絡む相場の格言は、「辰巳天井、午尻下がり、未辛抱、申酉騒ぐ。戌は笑い、亥固まる、子は繁栄、丑はつまずき、寅千里を走り、卯は跳ねる」というものだ。

辰年、巳年と続いた過去2年間は「天井」の格言通り、日経平均株価が2012年(辰年)に前年末比22.9%高、2013年(巳年)に同56.7%高と記録的な高騰を記録した。そして、格言通りなら、今年(2014年、午年)は「尻下がり」に下げる年ということになる。 

実際のところ、過去の午年をみると、前回(2002年)は米ITバブル崩壊後の軟弱な地合いが響き、年末の日経平均株価は前年末比18.6%安の8,578円95銭に下げた。

その前の1990年はさらに悪く、不動産や景気に先駆けて株式市場でバブルの崩壊が始まった年だ。前年末に史上最高値で4万円近くに迫った日経平均は、秋口に2万円を割り込むなど大暴落を記録した。

1950年以降の騰落率をみると、12支の中でマイナスは丑(うし)(マイナス0.05%)と午の(マイナス7.47%)の2支だけ。しかも、午は圧倒的に下げている干支ということになる。

一般的にみると、午年の午は、「忤」(ご)からきており、「さからう」「つきあたる」の意味があるという。草木の成長に例えると、ピークを過ぎて、衰えの兆しが見え始める状態を指すとされている。株式相場の格言もそんなところから、経験則的に言われているのかもしれない。

ただ、干支としては、わかり易くするために、動物の「馬」の字を当て、古くから人間の生活を支える縁起の良い動物として、物事が「うま」くいくとか、幸運が「駆け込んで」くる、などと解釈することが多いようだ。

安倍首相の駄洒落もそうした観点から見れば、うまいことを言ったということになるのかもしれない。

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