男女平等の停滞状況に活を入れるには?
『現代ビジネスブレイブ グローバルマガジン』---「ニューヨークタイムズ・セレクション」より
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過去30年間で飛躍的に向上した女性の労働市場

数十年間にわたり、労働市場における女性の成功は華々しく、強力に進められたため、完全な男女平等は実現できると思われた。

性別による伝統的な分業は、すべての面から批判された。そして、労働市場に占める女性の割合、夫の家事分担、かつては性別によって分けられていた職種での男女の融合、管理職における女性の比率などはすべて、1970年代から1990年代のある時点までの間、飛躍的に向上した。法律および医学の学位を取得した女性の割合は、1970年では10%以下だったのに対して、2000年代初頭には約半分までにのぼった。

「稼ぎ手と主婦のペアが理想の家庭」という考え方そのものが、すっかり時代錯誤となり、女性の態度とともに男性の考え方も変わった。

進歩は持続するという思い込みがあまりにも強かったため、批評家たちは現在、あたかもフェミニストのロードローラーがすでに目的地に達したかのような書き方をしている。

ジャーナリストのハナ・ロズィン(『The End of Men(男の終焉)』著者)やライザ・マンディ(『The Richer Sex(豊かな性)』)は、まもなく女性が社会を支配するようになると宣言した。一方、保守派の著者であるケイS. ハイモウィッツ(『Manning Up』)やクリスチナ・ホフ・ソマーズ(『The War Against Boys(男の子との闘い)』)は、フェミニストの進出が男性の特性を弱体化させ、男を破滅に追いやることを懸念した。

なぜ男女平等への動きは止まってしまったのか

しかし実際には、男女平等への動きは止まってしまった。労働市場に占める女性の比率は1994年に47%に達し、それ以降あまり変化が見られない。2001年のフルタイムで働く女性の年収は男性の76%で、2011年は77%だ。確かに学位の50%以上を女性が取得するようになっているが、女性の専門分野は報酬が少ないため、博士号を持つフルタイムの労働者の年収でさえ男性の77%なのだ。

考え方の変化も失速気味だ。過去20年間、「男性が家の外で活躍し、女性は家庭と家族の世話をすることがその関係者にとってもっとも望ましい」という考えに賛同する人の割合はほとんど変化がない。