3keys代表・森山誉恵
「国にしか頼れない子どもの国以外のセーフティネット作りを目指して」

3keys活動報告会にて

児童養護施設や母子家庭で育つ子どもたちにおける教育格差をなくすために活動する特定非営利活動法人「3keys」

格差の下にある子どもたちと大学生などのボランティアをつなぐことで継続的な学習支援を行っている。その一方で、子どもたちの現状を知らせるため講演や情報発信などの啓発活動を行い、支援が必要な子どもたちと支援者をつなぐ役割を果たす。

この3keysの活動は、森山誉恵氏(26)が大学2年時に、児童養護施設の学習ボランティアに参加したことがきっかけでスタートした。児童養護施設の子どもたちの学習の遅れに衝撃を受けた森山氏は、その原因を地域コミュニティの希薄化にあると考え、在学中の2009年、学生団体3keysを立ち上げた。その後、専門家や幅広い世代を巻き込み、2011年、特定非営利活動法人として3keysは新たなスタートを切った。

3keysの活動を通じて、森山氏が目指す社会とは−−−

3keysより

私の立ち上げた特定非営利活動法人3keysは、経済的な理由や、家庭環境の理由などで、十分な学習保障がされてない子どもたちに学習支援をしている。そのせいか、この団体は勉強ができる子どもたちを増やすことが最終使命だと思われることが多い。

しかし、本当に目指しているのは、子どもたちの最後のセーフティネット作りだ。つまりは、子どもの権利保障、社会保障をより充実させることが目的なのだ。

実態としては保障されていない国が定める児童憲章

日本には児童憲章がある。この国で生まれたら、何が保障されているかを定めているものだ。これだけを見ると、日本で暮らす子どもたちはとても幸せだ。

われらは、日本国憲法の精神にしたがい、児童に対する正しい観念を確立し、すべての児童の幸福をはかるために、この憲章を定める。

児童は、人として尊ばれる。
児童は、社会の一員として重んぜられる。
児童は、よい環境の中で育てられる。

一 すべての児童は、心身ともに健やかにうまれ、育てられ、その生活を保証される。
二 すべての児童は、家庭で、正しい愛情と知識と技術をもって育てられ、家庭に恵まれない児童には、これにかわる環境が与えられる。
三 すべての
児童は、適当な栄養と住居と被服が与えられ、また、疾病と災害からまもられる。
四 すべての児童は、個性と能力に応じて教育され、社会の一員としての責任を自主的に果たすように、みちびかれる。
五 すべての児童は、自然を愛し、科学と芸術を尊ぶように、みちびかれ、また、道徳的心情がつちかわれる。
六 すべての児童は、就学のみちを確保され、また、十分に整った教育の施設を用意される。
七 すべての児童は、職業指導を受ける機会が与えられる。
八 すべての児童は、その労働において、心身の発育が阻害されず、教育を受ける機会が失われず、また、児童としての生活がさまたげられないように、十分に保護される。
九 すべての児童は、よい遊び場と文化財を用意され、悪い環境からまもられる。
十 すべての児童は、虐待・酷使・放任その他不当な取扱からまもられる。あやまちをおかした児童は、適切に保護指導される。
十一 すべての児童は、身体が不自由な場合、または精神の機能が不充分な場合に、適切な治療と教育と保護が与えられる。
十二 すべての児童は、愛とまことによって結ばれ、よい国民として人類の平和と文化に貢献するように、みちびかれる。

しかし、実態としてはまだまだここまで保障されていない。

小学生の学習支援(教室型)
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