榊原英資『これから7年、先読み! 日本経済』~第4回~
「プロフェッショナルの時代」は、貧富の差をますます拡大させる

榊原英資『これから7年、先読み! 日本経済』第1章より一部抜粋

「プロフェッショナルの時代」は、貧富の差をますます拡大させる

著者の榊原英資氏

この本では、2014年の日本経済がどうなるかを論じたあと、最後の第7章で、そんな経済社会に対してどんな心構えで備えればよいかについて、第一線で働くビジネスマンやビジネスウーマン、これから社会に出ていく学生たち、あるいは現役を退き第二の人生を歩みはじめた団塊世代の人びとにアドバイスをしたいと思っています。

その大前提として、私がよく口にするのは、これからの日本では「プロフェッショナルの時代」が本格化する、ということです。

余人をもって替えがたいような技術を身につけているプロフェッショナル、専門家の賃金は必ず上がります。しかし、教えられ決められた仕事を一定の時間をかけてこなしさえすれば充分というサラリーマンは、辞めても代わりの人を雇えばいいわけですから、プロとはいえません。その人の賃金は、あまり上がりません。まして、学生や主婦、あるいは片言しか日本語を話せない外国人でもこなすことができるアルバイトの賃金は、彼ら以上に上がることはありません。

これは、別の言い方をすれば、同じ日本人のなかでも賃金格差は必ず広がっていく、ということです。それが望ましいとか望ましくないという問題ではなく、どの先進国でも格差は拡大していきます。

かつて日本は「一億総中流」といわれ、国民の多くが自分は「中間層」(中産階級)だと自覚している社会でした。しかし、それは戦後の高度成長から安定成長の時代、90年代はじめのバブル経済崩壊までの話で、それ以降は中間層がどんどん崩れています。中間層の上のほうは残っても、中間層の真ん中や下のほうは中間層よりも「下層」に分類される時代になりつつあるのです。

『これから7年、先読み!日本経済』
著者=榊原英資
アスコム  / 定価1,050円(税込み)


◎内容紹介◎


アベノミクスによる円安株高、消費税増税、東京五輪開催決定・・・。大きく動き出した経済、この回復基調は続くのか。日本のひとり勝ちはあるか。為替を知り尽くした「ミスター円」が、日本と世界の未来を先読みする!

⇒本を購入する AMAZONはこちら / 楽天ブックスはこちら