クラウドワークス吉田浩一郎『世界の働き方を変えよう』~第5回~
ドリコムでのマザーズ上場、その後の苦闘、そして独立へ

吉田浩一郎『世界の働き方を変えよう』(総合法令出版)第二章より抜粋

死に物狂いで働き、ドリコム上場を果たす

著者の吉田浩一郎氏

執行役員であると同時に、初の営業担当者として入社した私は、このシステムの法人向け営業に力を入れた。ITビジネスに関わるのは初めてだったので、Web上のサービスをどうしたら買ってもらえるのか、模索する毎日だった。

そこで役立ったのがリード時代の経験だ。リードでは、開催当日まで形になっていない展示会を、営業先の企業に具体的にイメージしてもらうことが営業のポイントだったが、その点ではここでの営業もよく似ていた。ブログというのがまだ認知されていない中で、ブログはどういうもので、それを組み込むとどのようにユーザー数が増えるのか、あるいはユーザーを活性化し事業拡大にどう結びつくのかを、できる限り明確に、営業先の人たちにイメージしてもらう必要がある。その点で意外にもノウハウが活かせたので、最初から思いのほか手応えを感じて頑張れた。

とはいえ、入社前に内藤さんに「上場を目指したい」と言った私自身が、会社が上場するというのはどういうことなのか、このときはまったくわかっていなかった。ただ、上場とは、会社が成功したと胸を張って言える一つの形だとは思っていたので、とにかく死に物狂いで働いた。会社に泊まり込むことも多く、1ヵ月のうちで4日しか家に帰らなかったことさえある。

上場に向けた年間の売上目標は相当に高かった。これを達成するのは本当に苦しかったが、内藤さんは決算に関して、一切の妥協も手抜きもしなかった。必死に営業をかけ、契約を取り、システムを開発・納品した結果として、売上を積み重ねていった。

その甲斐あって、ドリコムは2006年2月9日、東証マザーズ上場を果たした。当時は「Web2.0関連銘柄」として一躍話題をさらったものだ。初値から株式公開価格の5倍近い347万円となり、2月17日には最高値の637万円まで跳ね上がった。時価総額は1,300億円。経営陣である私たちもまた、「時代の寵児」としてもてはやされた。

世界の働き方を変えよう
著者= 吉田浩一郎
総合法令出版/1,470円(税込み)

◎内容紹介◎

「最短15分で仕事のマッチングが可能に」「最年長ユーザーは85歳」「会員登録は世界135カ国」「フリーランスにも正社員と同じ福利厚生を提供」 等々、「時間と場所を選ばない新しい働き方」を実現するための様々な斬新な取り組みを打ち出している株式会社クラウドワークス。
本書は、前半でもともとは役者志望だった創業者・吉田浩一郎氏が様々な紆余曲折と挫折を経て、クラウドワークス創業1年余でクラウドソーシング業界トップ に躍り出るまでの経緯と秘訣を明らかにし、後半で世界的に勃興するクラウドソーシングビジネスの最新事情と、多様化する21世紀のワークスタイルの中で、 ビジネスパーソンがどのように仕事と向き合っていくかを提言。巻末にライフネット生命保険社長・岩瀬大輔氏との特別対談を収録。

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