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国民的大議論 放射性廃棄物 原発のゴミ 東京に「処分場」を なんでも福島に押しつけるのはヘン、最大消費地に作るのがスジ
「福島第一」の名を消し、事故を風化させようと与党は目論む〔PHOTO〕gettyimages

福島から出たものは福島へ—。一見、スジの通って見える論理を使って、いま政府・与党は福島を「すべての核のゴミを捨てられる便利なゴミ箱」に仕立てようとしている。このままではいけない。

もう福島はダマされない

「私を含めて、県民の大半は、今回の『中間貯蔵施設』という文言を、そのまま信じてはいません。時間の経過とともに、それは期間を延長され、やがては『最終処分場』へと名称を変えていくのだと思います」

元福島県議の伊東達也氏はこう語る。

「本来であれば国は、これが最終処分場になると明言すべきなんです。いくら時間がかかろうが、とことん県民や地域住民と向き合って、一過性の説明会のようなものではなく、町で把握している全住民に通知を出して参加してもらい、過半数の信任を得る。それが、このような甚大な被害を出した、国の最低限の義務というものでしょう」(伊東氏)

政府はいま、東京電力福島第一原子力発電所の周辺に、福島県内の除染で出た、放射能を帯びたゴミ(放射性廃棄物)の中間貯蔵施設を作ろうとする動きを加速させている。

中間貯蔵施設とは、いわば原発のゴミの〝一時保管場所〟だ。

除染作業で集められた市街地の土や落ち葉などは、現状では各地に設けられた仮置き場に山積みになっている。増えつづけるゴミは仮置き場の収容能力を超え、除染作業そのものがストップしてしまう事態になった箇所もある。