サッカー
二宮寿朗「本田圭佑、“新章”の幕開け」

 ザックジャパンの大黒柱、本田圭佑のACミラン移籍が決まった。
 2013年いっぱいでCSKAモスクワとの契約が満了し、2014年1月から加入することがACミランの公式サイトで発表されている。今夏に移籍話が進んだものの、結局クラブ間で合意に至らなかったことで移籍は冬まで持ち越しとなっていた。

ミランが示したVIP待遇

 相思相愛の移籍。
 本田に対する厚遇が、ミランの期待を表している。

 12月13日付の日刊スポーツは、3年半契約で推定年俸550万ユーロ(約7億7000万円)と報じている。イタリアは所得税で40%超かかるとされるが、税抜きでも300万ユーロ(約4億円)を楽に超えることになる。

 夏には伊紙「ガゼッタ・デロ・スポルト」がミランは250万ユーロ(約3億5000万円)で交渉していると報じていた。これに発生しない移籍金分を上乗せしたということだろうか。金額はあくまで憶測の域を出ないものの、いずれにせよ税抜き250~300万ユーロ強の年俸であることは間違いなさそうだ。同僚になるマリオ・バロテッリやカカが400万クラスだとされているが、ミランの中でもトップから数えたほうが早い金額と言える。

 加えて、本田の肖像権もクラブ側は放棄したというのだから驚きだ。ミランは今、厳しい財政事情にあり、高年俸の主力選手を手放してきた経緯もある。グッズの売り上げなどでクラブが本田を使って「商売」を考えてもおかしくないのだが、あくまで戦力として迎え入れるという意思表示のようにも思える。

 今回の条件は本田の肖像権を本人サイドに渡すことで年俸を補てんしてもらう、との意図なのかもしれないが、そうであればもっとクラブ側の評価が高いということ。ルート・フリット、ルイ・コスタらチームの「顔」がつけてきた「10番」を与えられたことからも、「VIP待遇」という新聞報道の表現も決して大げさではない。CSKAモスクワでの活躍もさることながら、6月のコンフェデレーションズカップでイタリアを苦しめたのも本田の価値を高めたと言える。