神経生物学で考える
「スタバのコーヒーは適正価格なのか?」

シュピーゲル(ドイツ)より

2014年01月04日(土)
〔PHOTO〕gettyimages

「スターバックスといえば、比較的安く作れる商品を高く売って儲けているというイメージがあるかもしれません。しかし本当はその逆で、彼らは値付けを間違って"大損"しているのです」

こう語るのは、ドイツ人神経生物学者カイ=マルクス・ミュラー。彼は現在、脳波を測定して製品の価格を決める「ニューロ・プライシング」という新手のマーケティング術を開発中だ。

人間の脳は、なにか不釣り合いなものを目にしたとき、無意識に防衛反応が起きる仕組みになっている。例えば「コーヒーとケーキ」という組み合わせを見たときには脳波に変化はないが、「コーヒーとマスタード」という組み合わせでは明らかな変化が見られる。

シュピーゲル(ドイツ)より

これを利用して、ミュラーは1.8ユーロで売られているスタバのコーヒーをスクリーンに映し出し、表示価格を変えながら、被験者に見せるという実験を行った。脳波を測定すると「10セント」や「10ユーロ」といった極端な値付けをすると、驚きと疑いの感情が強く生じることがわかった。ミュラーによれば、被験者の脳はこのコーヒーにふさわしい値段を「2.1~2.4ユーロ」だと判断しているという。

「客はもっとお金を払いたがっているのに、価格設定が間違っているので、多額の利益が失われています」

「脳波が価格を決める」テクノロジーが、マーケティング業界に革命をもたらす日も近いかもしれない。

COURRiER Japon
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