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[虎四ミーティング]
清水宏保(元スピードスケート選手)<前編>「逆境を乗り越えるには細部にこだわれ!」

2013年12月13日(金) スポーツコミュニケーションズ

体調管理に体脂肪も調整

二宮: 現役時代の清水さんは、小さい体というマイナス面を補うように鋼のような肉体を誇っていました。食生活は常に栄養士さんが管理されていたのでしょうか。
清水: そこまではしていないですね。ある程度、自分でできる範囲でやっていました。海外遠征が多いので、どうしても現地の食事で対応するしかない。自分で栄養の知識を入れておけば、ホテルのビュッフェスタイルの食事でも、何を選べばいいかわかってきますから。

二宮: 牛丼を食べることもあったのでしょうか。
清水: 東京に住んでいた時、自宅の近くにすき家さんがあったんですよ。朝定食とか、牛丼が食べたくなるとそのお店に行っていましたね。

二宮: 他のお客さんは、お店の中に清水さんがいたらびっくりするのでは?
清水: いやぁ、みんな黙々と食べていますよ。ハハハ。

二宮: ちなみに全盛期の体脂肪率はどのくらい?
清水: 僕は9~11パーセントくらいでしたね。冬季スポーツなので、あまり脂肪を減らし過ぎても、寒さに耐えられない。かえって体調を崩して風邪を引きやすくなってしまうんですよね。

二宮: なるほど。動物でも冬眠する場合は脂肪を蓄えますもんね。一方で夏季競技だと6、7パーセントという選手もいます。
清水: 僕の場合は体脂肪を減らしすぎると、キレはあるように感じても、あまり調子は良くなかったですね。僕は、喘息を患っているので、どうしても健常者に比べてウイルスももらいやすい。普通の人がブロックできる風邪のウイルスが、喘息患者は実はブロックできないという部分があるんです。そういった自己防衛の意味合いもあって、体脂肪率が下がり過ぎないように保っていました。カッツカツの身体よりも、少し“ゆとり”を持った状態を意識していました。

二宮: 喘息というハンディキャップをコントロールする上でも、体調管理は重要だったわけですね。
清水: 疾患を持っていたことによって、どういう状態が自分に一番向いていて、そのためにどんなメンテナンスをすればよいかを探していました。基本的にアスリートは体脂肪が少なければいいと思われがちなんですが、単に絞ればいいというわけではないんです。

二宮: 特に室内競技の場合、選手たちは色々な人が出入りして密閉された環境の中にいますから、風邪などのウイルスをもらう可能性は外でやるスポーツより高いでしょうね。
清水: そうですね。加えて僕たちスケートの選手は飛行機での移動も多い。遠征先は乾燥している土地もあるので、いくら気を付けていても、ほぼ毎年1回は風邪をひいていました。

二宮: 風邪をひいてしまうと、トレーニングの計画にも狂いが生じてしまいます。
清水: 状態を元に戻すのに1カ月くらいかかってしまうんです。だから、風邪をひきそうになったら、すぐ病院に行くか、早めに休養をとっていましたね。

二宮: 特に五輪シーズンになれば、取り戻すのに時間がかかったら本番にも影響が出てしまう。
清水: そうですね。振り返ってみると金メダルを獲った長野五輪の時は緊張感があったからか、風邪はひきませんでした。

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