クローンビジネスを世界各地に移植! ベルリンのスタートアップ製造工場「Rocket Internet」
ドイツのスタートアップインキュベーター「Rocket Internet」のトップページのスクリーンショット

ロケット・インターネット(Rocket Internet GmbH)は、オンラインビジネスに特化したスタートアップインキュベーターです。独ベルリンを本拠地とし、ニューヨーク・ロンドン・モスクワ・ソウル・ジャカルタ・カイロ・ケープタウン・サンパウロ・ブエノスアイレスなど、世界の主要都市25ヵ所にオフィスを構え、これまでに50ヵ国以上で100社を超えるベンチャー企業を立ち上げてきました。現在、75社の投資先企業を抱えています。

ロケット・インターネットの特徴は、資金のみならず、人材や技術などを積極的に投じて、基本となるビジネスモデルをクローン化し、他の地域に"複製"していくというアプローチを採用している点です。このことは、投資先企業として、英国最大級のファッション通販サイトzalandoのほか、ブラジルのdafiti、ロシアのlamoda、マレーシアのZALORA、中東のNamshi、南アフリカのzandoなど、世界各地のファッションECサイトが名を連ねていることからも窺い知ることができます。

ロシアのファッション通販サイト「lamoda」のトップページのスクリーンショット

P2P型の個人ローンプラットフォーム

このほど、ロケット・インターネットは、貸し手と借り手をつなぐ、ピア・ツー・ピア(Peer-to-Peer・P2P)型の個人ローンプラットフォーム「lendico.de」をドイツで開設しました。借り手は、25,000ユーロ(約355万円)を上限に、自動車購入や住宅リフォームなどに充てる資金を金利2.99%から調達でき、貸し手は25ユーロ(約3,550円)から資金提供に応じる仕組みとなっています。

「lendico.de」と競合するP2P型個人ローンサービスとしては、米国の「Prosper」や「LendingClub」、英国の「Zopa」などが先行していますが、「lendico.de」が注目されているのは、今後、ロケット・インターネットが「lendico.de」の"クローン"を他の地域でも次々と展開していく可能性を秘めているためです。ベルリンのニュースメディア「VentureVillege」は、「ロケット・インターネットが、ここ数ヵ月以内にlendicoと同様のサービスを複数の国で立ち上げる」と報じています。

個人宅などの空き部屋を貸し借りするP2P型サービス「Airbnb」のビジネスモデルが様々な分野で応用されているように、参入障壁が低く、技術的な機能や仕組みで差別化しづらいビジネスモデルを、ロケット・インターネットは、逆手にとり、クローン化によって、効率的にベンチャーを立ち上げています。

ここにおいてポイントとなるのは、基本的なビジネスモデルの確立と、各地域に合ったローカライズ。ロケット・インターネットが世界25ヵ所にわたるグローバルなネットワークを張り巡らしているのは、各地域において"クローン"を確実に装着させるためかもしれません。

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