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自民党はふたつに割れるべし 原発ゼロ派×原発推進派 自民党国会議員「分裂」リスト
わき上がる待望論 小泉純一郎を「原発ゼロ特命大臣」に!

小泉純一郎元首相の「即時原発ゼロ」発言は、自民党議員にどのような影響を及ぼしているのか。

本誌は原発に関する自民党議員のこれまでの発言や活動を調査。それによって各議員を「原発ゼロ派」と「原発推進派」に分類し、リストを作成した。

その主だった議員30名に対し、個別に「原発ゼロ」についてのアンケート調査を実施するとともに、直接取材も申し込んだ。結果を元に作成したのが次ページからの表である。じっくりと読んでみてほしい。各議員が原発に対して抱く〝本心〟が、その言動から透けて見えるはずだ。

前項でもお伝えしたとおり、小泉元首相の「原発ゼロ」発言は国民の過半数の支持を集めている。それだけに原発推進の立場を明言することは、有権者からの反発に直結する。

一方で小泉元首相に同調することは、党の方針と真っ向から対立する。そのために、有権者と党の締め付けの板挟みになり、自民党の所属議員たちは曖昧な態度に終始するしかないのが現状だ。その代表例が、石破茂幹事長だろう。

もう本心は隠せない

石破氏は昨年の自民党総裁選で安倍晋三総理と争い、一般党員からは安倍総理を上回る票を集めたことから、「ポスト安倍」の最右翼と目されている。それを自覚している石破氏は、国民の支持を集めようと考えてのことか、小泉元首相が「脱原発」を唱え出した当初、「方向性において(自民党は)小泉元首相と違うところはない」と、その発言に一定の理解を示していた。

ところが小泉元首相はさらに論調をエスカレートさせ、「即時原発ゼロ」を表明。これが自民党議員に対する〝踏み絵〟となった。石破氏も小泉発言の一部容認から一転、「原発推進派」の本心を露にせざるを得なくなり、こう言って態度を豹変させたのである。

「今ある原発の安全を確保したうえで再稼働する。再稼働がよくて(原発の)新設がダメだというのは理論的には成り立たない。『原発ゼロ』はたんなるスローガンにすぎない」

小泉発言は自民党の大多数を占める「原発推進派」の存在を改めて浮き彫りにした。その急先鋒が「電力安定供給推進議員連盟」(電力安定議連)だ。参加議員数は130名に達するとも言われる。会長は小泉政権で官房長官を務めた細田博之幹事長代行。細田氏は11月14日に行われた勉強会などでこう述べ、かつての〝ボス〟に噛みついた。

「石炭や火力に依存すれば、(原発より)人類にはるかに重い負担になる。もっと論理的かつ冷静に議論しなければならない。『即ゼロ』は感覚的な議論だ」

同議連の顧問を務める町村信孝元官房長官もかつてこう述べている。

「原発に代わる持続的で安定したエネルギー供給が確保されるまでは、(原発の)再稼働は必要不可欠であり、現在の不安定な状態をいつまでも続けるべきではない。(青森県大間町の)大間原発について最新の安全対策が担保されるなら、建設を続けてよい」

電力安定議連には町村氏の他にも、大島理森元副総裁、河村建夫元官房長官、小坂憲次元文科大臣、額賀福志郎元財務大臣、野田毅党税調会長といった元閣僚級の自民党有力者が顧問として名を連ねる。

彼らの「原発推進」発言からは、これまで原発政策を担ってきた面々が、性懲りもなく原発の〝復活〟を虎視眈々と狙っていることがよくわかる。

安倍総理もまた、原発の海外輸出のトップセールスマンを自任し、心の底では「原発推進」を願う議員であることに間違いはない。小泉発言にはこう反論していることからも明らかだ。

「小泉さんの一つの勘なのだろうが、1年間で4兆円近い国の富が(火力発電所の燃料コストとして)海外に出ていっている。ずっと続いていくと大変だ。今の段階で(原発)ゼロを約束することは無責任だと思う」

政府の長からして「原発推進」なのだから、党内でそれが大勢を占めるのは仕方がないのかもしれない。

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