クリスマスを彩るハートフルでソーシャルグッドな仕掛け

デジタルから店頭への流れ意識したキャンペーン

「もうすぐクリスマスだな~」と感じる今日この頃、寒さが厳しくなってきました。街ゆく人の姿にも、コートやマフラーはもちろん、手袋まで見かけるようになりました。仕事柄、この時期になると私の周辺では、各社のクリスマスキャンペーンの話題が飛び交います。

クリスマスに限ったことではありませんが、昨年あたりから、デジタル(特にスマホを起点に、さらに、SNSでの拡散)から店頭への流れを意識したキャンペーンが目立ってきています。オンラインでの情報接触行動によって、オフラインでの購買行動に影響を与えるマーケティング手法です。要はスマホを入り口にして店舗での購買に呼び込むことを目的とするもので、「O2O」(オー・ツー・オー、Online to Offline)と呼ばれています。

このO2Oのわかりやすい例は、デジタル・クーポンの配布です。皆さんもファーストフードの店頭で、スマホのクーポンを提示した経験があるかもしれません。飲食系のサービス業では、割引やタイムサービスは確実に集客効果が見込める手法ですが、一方で、クーポンがなくても買ってくれていたお客さんが、クーポンがないと購入してくれなくなってしまったり、乱発すれば、ブランドイメージ劣化を招いたりするなどの問題点も指摘されています。

そんな中で、昨年のクリスマスに無印良品を展開する良品計画が実施した「自分でつくる お菓子づくりを楽しむヘクセンハウス」は、話題にもなり、マーケティング施策としても、しっかりと成果をあげました。 

なんともココロをくすぐる映像です。肌触りとでも言えばいいのでしょうか。人のぬくもりを感じさせる映像が、季節、商品にピッタリとはまっていました。

このキャンペーンの面白いところは、オンラインのコミュニケーションを緻密に計算していながら、ターゲットには、アナログで暖かな印象を与えている点ではないかと思います。少なくとも私はそう感じました。

具体的には、コミュニケーションの起点を店頭の本物のジオラマに置いていること、その手作り感、実際に見に行ける、そこに存在すること、などが重要なのだと思います。

一方で、デジタルに拡散させるための「動画」「写真」など、企業サイドが提供する以上に、来店した皆さんが、思わず撮影したくなる気持ちもしっかりと計算されています。「写真撮影可」の案内を提示し、投稿された画像もジオラマ内やWebコンテンツの一部に使用し、参加型のコンテンツに仕上げたことで効果をあげています。

結果、お菓子の街ジオラマを設置した有楽町店には約15万人が来場。「自分でつくる お菓子づくりを楽しむヘクセンハウス」の売上は前年比328%になったそうです。お客様(相手)のことをよくよく考えて、想像力をめいっぱい働かせた結果、生まれたキャンペーンだと思います。

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