ディー・エヌ・エー ミクシィ グリーほか 突然儲からなくなった会社何が起きたのか 少し前はあんなに羽振りがよかったのに

2013年12月04日(水) 週刊現代

週刊現代経済の死角

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グリー創業者の田中良和社長(36歳)が、楽天を退社してグリーを設立したのは2004年のことである。携帯電話用ゲームという市場を開拓するや爆発的な成長を始め、会社設立からたった4年で株式を上場。田中氏は30代前半にして、米誌『フォーブス』が選ぶ世界の富豪ランキングに名を連ねる成功者に躍り出た。

本誌記者がグリーを訪ねた'11年、田中社長は港区の高級賃貸マンションに住所を移している。家賃相場は、「約100m2のワンルームが月額97万円」(都内の不動産業者)。楽天創業者の三木谷浩史氏も住所を置くマンションで、元総理の鳩山由紀夫氏の事務所が入っていることでも有名だ。

さらにこの年、グリーは初の北米拠点を設立し、世界進出の一歩を踏み出した。グリーは日本版グーグルになれるとの声も出るほどに、〝ネット企業日本代表〟への期待感が膨れ上がっていた。広々とした待合スペースや破格の給与への違和感を大声で語ることは野暮。そんな時代の空気があった。

あれからわずか2年。グリーを取りまく状況はすっかり様変わりしてしまった。グリーのある役員は最近、旧知の知人にこんな本音を赤裸々に語っている。

「うちは身の丈以上に手を広げすぎた。『贅肉』がつきすぎているので、これを削ぎ取らなければいけない。ただ、優秀な人材を残しながら、リストラを進めるにはどうすればいいのか。給料ばかり高くて業績を上げられない社員が増えて困っているんだ」

辞める社員が多すぎて

そしてグリーは、業績悪化に歯止めが利かない中で(右表)、今年に入って次々と〝戦線縮小〟に追い込まれている。たとえば、「英国、アラブ首長国連邦(UAE)、ブラジル、オランダの4拠点を閉鎖」「大阪の開発拠点も閉鎖」「創業来初の希望退職募集」……といった具合である。

「希望退職に手を挙げたのは205名。従業員(単体)が1762人だから、1割強もの人が会社を去ることになる。大阪拠点は昨年夏に、関西方面のゲーム開発者を発掘するために作ったばかりだが、ヒット作品を生み出せなかったため、2年ももたずに畳むことになった」(グリーを長く取材するジャーナリスト)

前述の広報担当者が、「グリー株式会社を退職する事となりました」とするメールを送ってきたのは、この10月のこと。この月にグリーの株価は676円にまで落ち込み、2013年初来安値をつけた。絶頂期の4分の1以下にまで暴落した株価には、かつての王者の姿は見る影もない。

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