メディア・マスコミ
Twitter×マーケティング【後編】
「データの卸売り」というマネタイズの可能性と「コンテンツ開発」の重要性

〔PHOTO〕gettyimages

前編では、Twitterがまずは「価値ある広告出稿先」として世界中から認められる必要があることを主に述べた。

これはTwitterに限った話ではなく、Facebook、Google、Yahoo!などもその大半の収入源はスポンサーからの広告である。Twitterにおいてもそれは例外ではない。それらのライバルに蹴落とされること無く、広告の出し先に選ばれることが重要だ。

しかし、先行する株価に「マネタイズ」が追いつくための鍵はそれだけではない。

それではと、ユーザーから課金を得る何らかの方法を見出そうとしても、現状では現実感が乏しい。将来はともかく、いまのソーシャルメディアの潮流は「ユーザー無料」の構造が強固である。

特にTwitterのように公共性も強く、ユーザーの裾野が広いプラットフォームにおいては、ユーザーの前に課金の障壁を置くことはなかなかできない。もちろんプラットフォームの直接的な利用料という形ではなく、LINEにおけるスタンプやゲームのような派生的ユーザー課金はあり得るが、Twitterというソーシャルメディアの性質に沿ったユーザー課金の道筋をつくる必要があり、それは容易ではない。

そうなるとやはり、Twitterが提供するマーケティング価値に対して企業等が支出をする方向でのマネタイズが当面の焦点になる。

テレビを絡めたマネタイズに熱心なTwitter

そのひとつは、マンスリーアクティブユーザー数(MAU)2億1830万人、デイリーアクティブユーザー(DAU)1億人、1日のツイート数5億件に達するTwitterの中を往来する情報をデータとしてマネタイズする観点だ。Twitterのデータの売りは、“リアルタイム”“人のつぶやきがもたらす集合知”だ。

Twitterがその「データを卸売り」することで収益を得る試みは、これまでもGoogle、Yahoo!等の検索サービスへのデータ提供のアプローチがあるが、そのデータの活路としてTwitterがこのところ注力し続けているのがテレビ視聴絡みだ。

2013年10月7日、米大手調査会社ニールセンは、テレビの視聴率を補完するデータとしてTwitterの投稿を反映させた新たな視聴率指標の提供を始めたことを発表した。Twitterの投稿や閲覧件数を、テレビの広告効果の新たな測定方法に活かす格好だ。

実際、Twitterとテレビの親和性はこれまでも多数語られてきている。スポーツ中継やドラマなどを視聴しながら、手元のスマホからTwitterでリアルタイムに感想を共有し合うような習慣は確実に定着しつつある。

Twitterで番組の話題が拡散することで次第に人気が出て視聴率が上昇していくようなケースや、Twitterの中の反応が視聴率の先行指標になり得るというような見解もある。

その中で、テレビ局においても、Twitterが改めてテレビ視聴の価値を高めてくれているという認識や、Twitterのデータから視聴者の動向を分析してマーケティングに活かす方法への関心度は増している。

Twitterがテレビに絡めたマネタイズに熱心であることは、上場準備資料として提出された事業計画書からも伺える。これから本格的に、Twitterはテレビ局や広告主に対して新たな提案を行い、それを収益源とすることを図ってくるだろう。2014年のソチ、2016年のリオデジャネイロ、2020年の東京、それぞれのオリンピックは、その実験、収益化への重要な節目となるかもしれない。

もちろん、このテレビに限らず、「データの卸売り」でのマネタイズの可能性をTwitterは有力視していくに違いない。

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