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ご存知でしたか 日本人の9割がヤンキーになる 1億総中流の時代はよかったなぁ
週刊現代 プロフィール

週末といえば大型ショッピングモールで買い物、カラオケ、ボウリング。本も雑誌も新聞も全く読まず、暇な時間にはテレビを見るか、スマホでゲームに興じる。ファミリーレストランやコンビニ弁当、ファーストフードで食事を済ませ、ときどき子連れで居酒屋に出かける。

「休みはラウワン(ラウンドワン、ボウリングやカラオケを備えた複合アミューズメントチェーン)かなあ。携帯はLINEとパズドラ(スマートフォンのゲームアプリ)しか使わないっすね」(ショッピングモールの男性客)

野菜よりから揚げを選ぶ

先月、札幌市の衣料品店で店員を土下座させた写真をインターネットで投稿し、「炎上(集中的に非難を浴び、個人情報を暴かれること)」したあげく、強要罪で逮捕された主婦がいた。各地方都市でも、若者がスーパーの商品や勤務する飲食店の食べ物の上に寝そべり、その写真を投稿して炎上している。彼らの行動は、新ヤンキー的価値観の一環として説明できる。前出の斎藤氏が言う。

「ヤンキーの価値観は『気合主義』と『反知性主義』。つまり、『気合と勢いがあればなんとかなる』『ややこしい理屈をこねるより、大それたことを実行した奴が偉い』という発想です。このような考え方は、日本人なら誰もが多かれ少なかれ不良経験とは無関係に持っているのですが、近年それが顕著に表れるようになっています。

『半沢直樹』でブームになった土下座も、よくよく考えれば暴力的で、ヤンキー的な風習。土下座ブームを見て、日本人のヤンキー性を改めて痛感しました」

ヤンキー的な感性に訴えるものこそが、全国民を巻き込む大ブームを生み出すことは、新ヤンキーの増加を示す証拠かもしれない。現代の大衆文化に詳しい、編集者の速水健朗氏に詳しく解説してもらおう。

「いま、どこの地方都市にも同じチェーン店が建ち並び、似たような景色が広がっています。そうした環境の中で暮らすヤンキーは、実は日本経済の中で大きな市場となっている。

東京では全く売れないのに、地方では爆発的に売れているものがあります。浜崎あゆみ・EXILEなどに代表される歌手やアイドルのヒット曲、数年前にベストセラーになった『ケータイ小説(註・携帯電話で読める小説を書籍化したもの。若い女性に人気を博したが、内容が批判の的にもなった)』などは、東京では誰も興味がないのに、地方ではみんなが買っている。