雑誌
巻頭レポート 小泉純一郎を「原発ゼロ特命大臣」に! わき上がる待望論
〔PHOTO〕gettyimages

あの大震災と大事故を目の当たりにし、日本人は原発に頼らず2年以上を過ごしてきた。頼らずとも済むと分かったのに、なぜ今時計の針を戻そうとするのか。答えは出ている。原発はもはや必要ない。

自民党が割れそう

大震災と原発事故から2年8ヵ月、小泉純一郎元首相が放った一言により、再び大きな〝流れ〟が変わろうとしている。

「自民党の国会議員約20人が脱原発の勉強会を立ち上げるそうです。参加者は当選1回の新人議員と、前回選挙で返り咲いた2~3回生の議員が中心。返り咲き組の中には、落選中に脱原発を掲げて再選を果たした議員がかなりいます。勉強会には、小泉氏を招いて、脱原発の講演をしてもらうことも検討しているようです」(政治ジャーナリスト・鈴木哲夫氏)

発足以来、福島第一原発の破局的事故を忘れたかのように、再稼働など推進策を前面に出してきた安倍晋三政権。この流れの中に、巨大な一石を投じたのは、安倍首相の〝恩師〟でもある小泉元首相だった。

小泉氏の「即時原発ゼロ」宣言を受け、動揺の色を隠せないのは現役の自民党議員たちだ。中堅議員の一人がこう語る。

「党内は確実に揺れています。次の選挙に不安がある中堅議員たちの動揺が、もっとも激しいかもしれません。小泉さんの発言を受けて、原発推進派の旗頭である細田博之幹事長代行は、派閥の会合で『あのような(即時原発ゼロという)発言があったが、あれは完全に間違いである。気にしないように』と、わざわざ釘を刺したりして、火消しに必死の様子です。しかし若手の中からは『小泉さんの言う通りじゃないか』という賛同者がどんどん増えている状況です」

自民党内では、「引退した人間なのに、あまりに無責任」「ロートルのたわごと」などと小泉発言を罵倒するベテラン議員らがいる。その一方で、「きわめて真っ当な意見だ」という中堅以下の議員らの声もあり、百家争鳴の状態だ。盤石の態勢に見えていた安倍政権が、「原発ゼロ」のたった一言で、土台から揺さぶられているのである。

前出・鈴木氏はこう語る。

「もし自民党内に脱原発を目指す議員たちの勉強会ができたら、安倍政権とはまったく逆の方向を目指すことになります。これはかなり大きなインパクトになるでしょう。安倍首相にしてみれば、非常に厄介な問題を抱えたことになります。首相は、小泉氏の発言をハラハラしながら見守っているはずです」

この続きは、プレミアム会員になるとご覧いただけます。
現代ビジネスプレミアム会員になれば、
過去の記事がすべて読み放題!
無料1ヶ月お試しキャンペーン実施中
すでに会員の方はこちら