大手機関投資家のリスクオンで株式・為替市場に大きな動き
〔PHOTO〕gettyimages

米国の次期FRB議長であるジャネット・イエレン副議長の議会での発言以降、多くの投資家は米国の金融緩和策が取り敢えず継続されると考え始めた。それと同時に、日銀の黒田総裁が追加の緩和策実施の可能性に言及したことや、ECBの追加緩和策実施の思惑もあり、当面、世界的に潤沢な流動性供給に大きな変化がないとの見方が高まった。

そうした見方を背景に、ヘッジファンドなど主に短期の取引を得意とする大手機関投資家は積極的に動き始めている。具体的には、株式市場では大幅な買い越しを続け、為替市場ではユーロ買いのオペレーションを行っているようだ。それに伴い、世界的に株価が堅調な展開を示す一方、主要通貨の中ではユーロが強含みの展開となっている。

積極的なオペレーションの背景

今回、ヘッジファンドなどの投機筋が、これほど積極的なオペレーションを展開している背景には主に二つの要因がある。一つは、主要国の金融緩和策の継続によって、投資家がリスクを取れる環境が整ったことだ。

通常、多額のポジションを保有する大手機関投資家は、金融市場の変化によって発生するリスクに対応するための方策を講じている。実際には、保有するポジションに金融資産の価格変動率(ボラティリティ―)を掛けたリスク量を管理するのである。

その為、彼らが持つリスク量は、相場の変動率によって増減することになる。現在のように金融緩和策によって市場が安定した展開の時には、金融資産のリスク量を低下して、大きなポジションを取り易くなる。

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