日本の経済成長は、政府の選択ではなく私たちの意思にかかっている!
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規制緩和は既得権益との闘争の末に勝ち取るもの

アベノミクス相場も2年目を迎えました。私自身はアベノミクス相場そのものは安倍さんの政策による効果は全体の3割くらいで、循環的な景気要因や米国の景気や金融政策によるものが大きいと考えています。

しかし、決してアベノミクス政策を否定しているわけではありません。そもそも政府が景気に与えられるインパクトなんて、そんなに大きなものではないのです。その論理でいえば、「アベノミクスで日本が滅びる」という意見も、アベノミクス否定派が安倍首相の力を過大評価しているだけのような気もします。

今の景気は、たとえ民主党政権のままであってもある程度は回復していただろうと思われます。というのも円安は金融政策だけで起きているわけではないし、そもそも循環的景気回復期に入っていたことが大きいと考えるからです。

とはいえ、3割って、けっこう大きいですよ。たとえば日経平均指数のPERは11月22日段階で約15倍。これは著者の意見ですが、もし民主党政権のままの政策であったらPERは現在の上昇分が3割低かったと思います。

PER上昇分が3割低かったと考えると、PERは13倍程度の水準ですので、現在の日経平均指数は13,000円くらいだったのではないでしょうか(EPSを100円とした場合)。現在の日経平均指数は15,000円を超える水準ですので、その差は2,000円くらいかな、と。

アベノミクスの3本の矢、いわゆる金融政策、財政政策、成長戦略のなかで鮮やかに効果を発揮したのは金融政策です。しかし財政政策はあまり具体的に検証されているとはいえず、その効果もぼんやりした印象を受けます。また、成長戦略も規制緩和が骨抜きになっているように思えます。

今後、民主党政権との違いを出すとすれば、それは成長戦略が中心であるべきなのですが、成長戦略や規制緩和は一方で各論の痛みを発生させるものであることを考えると、すぐに進むとは思えません。

さらに、規制緩和で経済が成長するためには、その恩恵を受けてリスクをとって挑戦する人たちが出てくるかどうかが問われるのですが、ここ20年の経済があまりにもパッとしなかったために(よくみるとそうでもないのですが)、リスクを取ることを恐れるマインドが日本中には蔓延しています。

そもそも、規制を緩和しなければ頑張れないような消極的な人たちが力強い成長を遂げられるとは思えません。規制緩和というのは、ヤマト運輸の小倉昌男さんみたいに、既得権益との壮絶な闘争の末に勝ち取っていくべきものなのですから。

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