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隠れ増税はこんなにある!強欲な族議員と官僚が断行する「弱いものイジメ」
[Photo] Bloomberg via Getty Images

 食品への軽減税率導入など消費税増税に備えた衝撃緩和策が柱になると目されていた年末恒例の税制改正が、切実な国民の期待を裏切って「隠れ増税」のオンパレードの様相を呈してきた。

 とてもすべてはフォーローできないが、今回は、(1)軽減税率の導入論議の行方、(2)何年も前に廃止するのが筋だった自動車取得税の撤廃と引き換えに、総務省が1900億円の増税を目論んでいる「軽自動車税100%増税」問題、(3)農林水産省・林野庁が地球温暖化対策の美名のもとに火力発電のコストやCO2排出の削減に充てるはずだった「地球温暖化対策税」を2300億円分捕って林道整備などに流用しようと野望を膨らませている問題――の3つを紹介しておきたい。

 いずれも幅広い負の影響があるのが特色だ。それだけに消費増税で懸念される経済の失速に一段と拍車をかけかねない。誰もが他人事とは言えない深刻な問題である。

消費増税による悪影響を最小限に抑えるはずが

 安倍政権は先月、アベノミクスによるデフレ克服を旗印に掲げながら、財政再建の国際公約を破るわけにはいかず、現行5%の消費税を来年4月から8%に引き上げる方針を決定した。
これ自体は今さら撤回すれば、日本経済の国際的な信認を傷つける懸念があっただけにやむを得ない問題だ。

 しかし、こうなると、当然ながら、消費増税の悪影響を最小限に抑えるための具体策の実施が不可欠で、そうした点が年末恒例の税制改正の焦点になるものとみられていた。ところが、関係省庁や自民党の税制調査会の議論が進むにつれて、その雲行きが怪しくなっている。

 その第一は、食品などの生活必需品に限定して、消費税の課税を免除する軽減税率の導入問題だ。所得額の多寡によって累進課税制をとる所得税と違って、消費税は低所得者にも等しく負担を求める税金だ。生活必需品の課税免除は切実な問題といってよい。

 一応、そうした重要性はわかっているのだろう。安倍首相も今月18日、自民党の野田毅税制調査会長に、軽減税率の導入に向けた検討の加速化を指示したという。

 しかし、そんな首相の号令にもかかわらず、麻生太郎副総理・財務・金融担当大臣は「(消費税収の)減収によって社会保障の充実に回すカネが減る」と消極的だ。来年4月からの導入の可能性はほとんどないとみられている。

 それどころか、連立与党の公明党が求めている、2015年秋に予定されている消費税の10%への再引き上げにあわせての導入も、「高級レストランでの外食や高価な食材は生活必需品とは言えない。どこまでを食品として認めるかの線引きが技術的に難しく、導入は困難だ」(財務官僚)といった抵抗が根強く、風前の灯となっている。

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