公的年金運用の積極化と大手投資家の動き
〔PHOTO〕gettyimages

11月20日、7人の有識者メンバーは、日本の公的年金運用に関してより積極的な手法の採用を提言した。日本の公的年金運用額は約160兆円と、世界最大規模を誇る巨大運用機関だ。

その内、約120兆円を年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が運用している。GPIFの運用に関しては国内の債券投資が中心であり、安全指向のやや強い運用形態となっている。

一方、安倍政権はリスクマネーを創出することで、わが国経済の再生に向けての環境整備を政策方針の一つに挙げており、GPIFに対して積極的な運用方針への転換を促す姿勢を示してきた。

GPIFの方針転換の影響

現在、GPIFの自主運用のポートフォリオの内、国内株式の割合は約15%と言われている。今回の有識者会議の提言に基づいて、国内株式やプライベート・エクイティー(未公開株式)、さらには、インフラ・ファンドなどの保有割合を上げることになると、そのインパクトは大きい。

仮に、国内株式保有の割合を15%から25%に引き上げると、120兆円×10%=12兆円分の株式を購入することになる。それは、現在の東証1部の時価総額の約3%に相当する。

単純に考えると、GPIFの投資方針変更によって、日経平均等の株価は約3%上昇することが想定される。それと同時に大手投資家も、ポートフォリオの株式保有割合を引き下げることも想定される。そのインパクトは決して小さくはない。

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