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ITトレンド・セレクト
2013年11月21日(木) 小林 雅一

原発の事故現場など、危険な環境下で作業する汎用ロボットの競技会まで間近

今回エントリーされたロボットの多くは、事故現場の瓦礫を押しのけて素早く移動したり、壁にドリルで穴を開けるといった実践的な能力には程遠い。むしろ床に置かれたブロックを、ノロノロと持ち上げる程度の実力ではないか、と予想されている。

DRCの最終目標は、まるでSF映画のように災害・事故現場で大活躍するロボットであるだけに、その遠大な目標に向けての第一歩となる今回の競技会は、逆に周囲の関係者を失望させる結果に終わるかもしれない。

自動運転車は僅か1年で急成長

が、だからと言って、一見、荒唐無稽とも思えるDRCが失敗に終わると断定することはできない。むしろ、その逆だ。DARPAが主催する、この種の開発コンテスト(競技会)には、大成功した前例があるからだ。

それは今、世界的な話題となっている自動運転車の開発を競った「DARPA Grand Challenge」で、2004年と2005年の2回に分けて実施された。この際、2004年の中間競技会では、砂漠に設けられた約100キロのコースを完走した自動運転車はゼロ。いや、完走どころか、(以下の動画のように)スタートしたと思ったら、すぐに止まったり、途中でぶっ壊れてしまうようなロボット自動車が続出した。

この結果を見た誰もが「自動運転車なんて所詮は夢物語。実現できるはずがない」と思った。ところが翌年開催された2回目のレース(最終競技会)では、200キロ以上に延長されたコースを5台の自動運転車が見事完走した。この時、優勝したスタンフォード大学チームの「スタンレイ」は、現在のグーグル自動運転車のベースとなっている。

つまり目標が余りにも大きいだけに1年目から期待するのは無理だが、逆にもう1年あれば、一気に進化する。現在のロボット工学やAI技術は、そこまでのレベルに達しているのだ。

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