開始直前即効講座 初日で申し込みが358万件のNISAの口座はどこに持ち、どう運用するべきか

 さる10月1日は、税務署がNISA(少額投資非課税制度)の口座開設の申請を受け付ける「解禁日」だった。報道によると、この日、全国で358万件の申し込みがあったという。

 NISAについては、年度が替わった4、5月頃から金融機関が「前のめり」で勧誘を始めたが、夏に大手金融機関がテレビコマーシャルを一斉に流すようになって一般の認知度が拡大して、口座獲得競争が過熱した。

 NISAは、一口に言うと、「一人で年間1百万円迄の投資について、運用益に対する課税を向こう5年間免除する制度」だが、その専用口座は、今のところ、一人で一金融機関に一口座持てるのみで、しかも、その口座は、向こう4年間変更できない。

キャンペーンに惹かれて口座を開設するのはルアーに釣られる魚だ

 規模と他社との横比較を重視する我が金融界にあっては、NISAで儲かるか否かは別として、「ともかく口座を獲得しろ(他社に負けるな)」という号令が各社で掛かる条件が揃っていた。
 やり方は各社様々だったが、口座を開設すると、1千円~2千円前後に相当する現金やクーポン券を交付するような、キャンペーンが一般的で、それらの多くは、現在も継続中だ。

 では、キャンペーンを比較して金融機関を選ぶといいのかというと、それは違う。キャンペーンに惹かれてNISA口座を開く金融機関を決めるのは、ルアー(擬似餌)に釣られる魚くらい愚かだと申し上げておく。

 NISAで運用する良い商品がない場合、あるいは、運用商品に掛かる手数料が高い場合は、運用金額1百万円当たり、年間に数千円から数万円の損になるので、初期のキャンペーンの差など僅かなものだ。

 ところで、『日本経済新聞』(11月18日、朝刊)の推計によると、初日の申し込み分だけで、一人が複数の金融機関から申し込んだ重複申請が数十万件あったようだという。

 申し込みは、税務署への申請書類の到着日が早い方が優先的に受理されるが、同日に到着した分については、税務署が無作為に金融機関を選び出して、その金融機関を通じて口座開設希望者の意思確認を行う。
 この際、その金融機関以外を希望する場合、希望者本人がその金融機関に口座開設の希望を改めて連絡する必要があるという。いかにも時間と手間を食いそうな段取りであり、金融機関では、しばらくこの手続きに忙殺されそうだ。

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