腕立て伏せを100回やっても、筋肉はつかない・・・!? 健康ボディの意外なメカニズム
~筋肉科学の権威による筋トレ講座~

腕立て伏せを100回やっても、腕は太くならない

松尾 腕立て伏せを100回やっても筋肉がつかない・・・これはちょっとショッキングなのですが。

石井 最近わかってきたことなのですが。100回もできてしまうということは、最初の90回、95回っていうのは、どちらかというとあんまり筋肉を酷使していない。で、最後にもがき苦しむその何回かが、おそらく筋肉を太くする刺激になっているだろうと。

松尾 つまり、軽くできちゃうようなことはダメだと。筋肉にインパクトを与えなきゃダメということですね。

石井 ええ。ですが、それならば短時間、かつもっと少ない回数で効果的に筋肉を太くできる方法があるんです。

松尾 ほぉー。それはどういう?

石井 それには、とにかく、運動の負荷強度というのが必要です。筋肉にどれだけ負荷をかけて働かせるか、重たいものを持ち上げられるかといったことですね、そのへんが問題になってきます。

松尾 はい。

石井 さまざまな実験結果があるのですが、筋肉を太くしたいときは、どうにか1回だけ持ち上げられるくらいの重たいものに対して、70%ぐらいの重さのものを持ち上げないと、筋肉は太くならない。

松尾 では、たとえば腕立て伏せが1回もできない人がいたとして。でも、なんとか頑張って1回、震えながらやりました、というのはこれ、けっこう負荷がかかってます?

石井 ええ、それはもう十分に負荷になっていますけれど。でも、1回だけじゃダメなんです。70%以上の負荷を、10~20回持ち上げてですね。そして、ちょっと休んでもう1回同じことをやる、ちょっと休んで、もう1回同じことをやるというふうにして3セット、同じことを繰り返す。それくらいやれば、確実に筋肉は太く強くなりますね。