特定秘密保護法によって国益を損なうことはないのか---国会の審議も、国民を巻き込んだ議論も、まだまだ足りない!

[Photo]Getty Images

中国では、12日に中国共産党第18期中央委員会第三回全体会議(三中全会)が閉幕した。11月15日に習近平総書記は就任1周年を迎えたが、その前途は容易ではない。三中全会では、経済については市場機能の強化や行政権限の縮小などをうたったが、国有企業の主体的な地位を堅持する方針も同時に示している。これでは改革は進まない。

国有企業こそ役人の既得権益の巣窟であり、これにメスを入れるのは困難であろう。しかし、同時に、市場経済と社会主義を併存させる中国の智恵が、国有企業ですら柔軟な経営を可能にしている点もまた忘れてはならない。中国は、その歴史を踏まえて多角的に見なければ、分析を間違えてしまう。

中国とは、歴史、文明を踏まえた上で、腰を据えた外交を展開すべき

10月28日には天安門に車が突っ込む事件があり、また、11月6日には山西省太原市の共産党委員会庁舎前で 連続爆破事件が起こった。これらの事件が、中国では頻発している。

その背景は、格差の拡大、そして官僚の腐敗である。政府(中央、地方を問わず)の不公正な取り扱いに怒った庶民たち、陳情者たちが、思いあまって抗議行動や自爆的な行為に出る。そして、それに少数民族問題も絡んでくる。重慶の薄煕来失脚事件を追ってみると、権力闘争の実態と共に、いかに権力者の腐敗が酷いかがよくわかる。

このような問題への対応も、習近平政権の大きな課題である。三中全会のコミュニケは、「憲法の権威を守るため、法に基づき、公正で独立した裁判権と検察権の行使を確保する。腐敗を懲罰・予防する体制を整え、清廉な政治の実現へ努力する」(要旨)としている。

1883年、海外から帰国した若き孫文は、清朝の官吏が賄賂ばかり取る実態を目の前にして、「よい政府は人に平等の権利と自由を与えるべきだ。国がこんな腐敗した官吏に握られているのを座視してよいのか」と人々に呼びかけた。これが孫文の初の演説であり、革命の第一歩となったのである。その辛亥革命から、102年が経つ。しかし、中国は、役人の腐敗という点では全く変わっていない。孫文が生きていたら、習近平に何というだろうか。

中国とは、その歴史、文明を踏まえた上で、腰を据えた外交を展開しなければならない。勇ましい言葉を発すれば勝てると思うのは、児戯に等しい。教養がやはり不可欠なのである。

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