減反廃止でもコメは値上がりする可能性もある!相変わらず消費者を向いていない農水省に必要な本当の「政策大転換」
[Photo] Bloomberg via Getty Images

 コメの「減反を廃止する」というニュースが先週、大きく報じられた。
 家計や消費者にしてみれば、この政策がコメの価格低下につながるなら結構な話である。

 だが、肝心の農業関係者に話を聞くと、マスコミは「政策の大転換」と伝えているにもかかわらず「コメの価格は下がる場合も上がる場合もある」というのだ。これはいったい、どうしたわけか。

 単純な原理から確認しよう。

供給↑で需要↓なら価格↓はコメも同じのはずなのだが

 ある生産物の供給が増えて需要が減れば、価格は下がる。これはコメも同じだ。
 減反とはコメの生産量を減らす政策であるはずだから、減反を廃止すれば、ヤル気のある農家が元気になって生産量は減らず、むしろ増える可能性がある。需要は趨勢的に減っているのだから、価格は間違いなく下がるはずだ。

 そこで今回の政策をみると、どうなっているか。

 まず、国が毎年の生産目標を決めて都道府県に配分していた生産調整を5年後の2018年度に廃止する。10アール当たり1万5千円支払っていた補助金も14年産米から段階的に削減し、18年産米からは廃止する。

 この補助金は民主党政権時代に「戸別所得補償」として導入された。自民党政権になって「コメの直接支払交付金」と名を変えているが、同じものだ。自民党は「戸別所得補償を止める」と公約していたので、段階的廃止は既定路線だった。

 マスコミはこの生産調整と直接支払交付金(=戸別所得補償)の廃止をとらえて「減反廃止」と大見出しを掲げたのだ。
 ところが、実は今回の新政策はこれだけではない。同時に飼料用米への補助金は逆に拡充、増額する。

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