全国・金の卵 探訪シリーズ 来年の「則本昂大」「ライアン小川」を指名する
パ・リーグ■本命
東明大貴(オリックス2位)
右腕がぐっと背中側に隠れる特徴的なテイクバック。東明のこのフォームは中学時代から変わらないという

2013年はプロ野球の新人投手が大アタリの年だった。楽天の日本シリーズ制覇は、則本昂大(22)の存在なしには語れない。ペナントではリーグ2位の15勝(8敗)を挙げ、ポストシーズンでは5試合に登板するなど八面六臂の活躍を見せた。セ・リーグでは、チームこそ最下位に沈んだものの、〝ライアン〟ことヤクルトの小川泰弘(23)が16勝(4敗)をマークし、最多勝のタイトルを手に入れた。先月のドラフトで指名されたばかりの〝金の卵〟たちの中にも次世代の則本、ライアンがいる。活躍必至のルーキーたちを見ていこう。

パ・リーグの新人王レース大本命は、オリックスから2位指名を受けた富士重工のエース・東明大貴(24)だ。

「1位指名確実だと思っていましたが、まさか2位まで残るとは。オリックスも指名するときに『本当に東明はまだ出て(指名されて)いないのか』とわざわざ確認したそうです。彼のストレートは、藤川球児(33、カブス)や田中将大(25、楽天)と同じようにホップするタイプ。この真っ直ぐにはプロの打者といえども相当手を焼くと思います」(〝流しのブルペンキャッチャー〟安倍昌彦氏)

富田高校(岐阜)時代は、夏の県予選大会で3年連続初戦敗退を喫するなど無名選手にすぎなかった。大化けしたのは桐蔭横浜大に入ってから。130km前半だった球速は平均10km以上アップした。富士重工に就職し、ピッチングはさらに磨かれた。右腕が大きく背中の後ろに入る独特のテイクバックから繰り出されるMAX153kmの直球は、出どころが打者には見えない。そのタマが浮き上がるように伸びてくるのだ。ストレートに対するこだわりについて東明が話す。

「真っ直ぐを投げるときに意識しているのは、腕をしっかり振り切るということ。その際、『左足が地面についてから動く』ということを徹底しています。体を早く開かず、上半身だけで突っ込まないように意識しています。あとはキャッチボール。毎日、キレイなスピンがかかっているか、フォームは崩れていないかを確かめるようにキャッチボールをするんです」