堺雅人の人気と古沢良太の脚本で、ようやく真っ当な評価を得た『リーガルハイ』第2弾が面白い!
『リーガルハイ』公式HPより

伊藤忠商事の岡藤正広社長(63)といえば、海外高級ブランドの販売権を電光石火で獲得したほか、大型プロジェクトを次々と成功させるなど、商社業界のカリスマだが、そんな財界の大物も『半沢直樹』(TBS)を見ていた。

「本来なら、半沢のようなチャレンジ精神旺盛な人材こそ、今の日本企業に求められているはずです」(文藝春秋12月号『若者よ、ぐずぐず言わずまず働け』より)

経営者として、最終回の展開に首を傾げたのだ。大和田常務(香川照之)の不正を暴露した半沢(堺雅人)を、中野渡頭取(北大路欣也)が子会社に飛ばしてしまったからである。半沢がスピード出世だけを望むなら、どうやら銀行より商社のほうが向いていたようだ。

経営者も主婦も学生も一緒になって見たドラマ。9月22日の最終回で42.2%という驚異的高視聴率を獲得したのは決してフロックではないだろう。

骨太なテーマを笑いに包み込む抜群の脚本

そんなお化けドラマに主演した堺が、間髪入れずに10月から登板したのが、フジテレビ『リーガルハイ』だ。2012年4月から6月まで放送されていた作品の続編となる。

10月9日放送の初回の視聴率は21.2%。11話あった前作の平均視聴率は12.5%だから、たぶん、『半沢直樹』効果があったのだろう。引き続き堺の姿を見たかった多くの視聴者がチャンネルを合わせたはずだ。

とはいえ、『リーガルハイ』は前作も快作だった。傑作と呼んでもオーバーではないだろう。前作の12.5%という視聴率は不当なぐらい低かったと思えるから、堺人気の高まりにより、やっと真っ当な評価が与えられたと言える。現在の視聴率は18%前後で推移している。

さて、映画やドラマなどをつくるときに大切なことを順番に並べると、①脚本②キャスト③演出---と言われている。つまり、まず脚本が成否のカギを握るのだが、『リーガルハイ』も古沢良太氏(39)による脚本が抜群にいい。

全編のいたるところにパロディやギャグを散りばめ、一見、ナンセンス・コメディのようなのだが、さりげなくシリアスなテーマを放り投げてくる。古き良きアメリカ映画でよく見られた手法であり、そのスタイルは宮藤官九郎氏の『あまちゃん』(NHK)のたくらみに近い。

視聴者に提示するテーマは骨太。ニュース番組やワイドショー並みに今日性もあるが、笑いに包み込んでいるから、堅苦しくも説教臭くもならない。

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