みずほ銀にはいなかった「社外取締役」!日本経済の病巣「身内の論理」を打ち破る「義務化」は見送りになってしまうのか
[Photo] Bloomberg via Getty Images

 会社法改正法案が近く国会に提出される見通しだが、政府案では、重要ポイントとなっている社外取締役の義務付けが見送られそうだ。

 筆者は、世界の情勢をみて、「独立した」社外取締役は当然と思っているので、政府案に歯がゆい思いをしている。結局、経済界でも「身内の論理」に閉じこもる文化を打ち破れないのかと残念である。

身内の論理がこのまま横行すれば日本経済の先行きは危ない

 公務員制度改革法案でも、公募をできるだけ排除しつつ、しっかり天下りは確保するという「身内の論理」で凝り固まっている(10月28日付け本コラム「ねじれが解消したいまこそ官僚の既得権益にメスを!今国会で注目すべき特会改革法と公務員制度改革法の意外な関係」)。幹部公務員に外部者を入れにくいのは先進国で日本だけだ。

 経済界も官界でも「身内の論理」が横行したら、日本経済の先行きは危ないだろう。
 会社法改正も公務員制度改革法案も、一見すると別の無関係な事象であるが、その根っこには日本社会の「身内の論理」がある。「身内の論理」は、家族の間だけで通用すればいい。経済・社会に持ち込むことはなかろう。

 ともあれ、会社法改正議論の経緯を振り返ってみよう。ことの発端は民主党である。

 民主党に政権交代した直後の2010年、当時の千葉景子法務大臣が法制審議会に会社法改正を諮問し、「会社法制について、会社が社会的、経済的に重要な役割を果たしていることに照らして会社を取り巻く幅広い利害関係者からの一層の信頼を確保する観点から、企業統治のあり方や親子会社に関する規律等を見直す必要があると思われるので、その要綱を示されたい」とした。

 この「幅広い利害関係者」は労働組合が念頭にあると思うが、「独立」した人にコーポレートガバナンスを任せるという世界の流れとは無縁だ。労働組合は企業にとって「身内」なのか、民主党も「身内の論理」から抜け出られそうにない。

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