暴力団必要悪論はもはや不要だ!3メガバンクへ金融庁が一斉立ち入り検査
[Photo] Bloomberg via Getty Images

 金融庁は、5日、みずほ、三菱UFJ、三井住友の3メガバンクグループに、一斉立ち入り検査を開始した。
 みずほ銀行が、オリエントコーポレーション(オリコ)を通じた提携ローンで暴力団員に融資していた問題に絡み、検査によって3メガバンクの共通の課題を見つけ、問題があれば正そうとするもの。また、衆議院財務金融委員会は、「みずほ融資」を13日に集中審議することを決めた。

 金融界には、金融庁の攻勢や連日のように続くマスコミ報道を「騒ぎ過ぎ」とみる向きもある。

金融庁・マスコミ・政界が反社融資を徹底解明へ

 オリコの8000億円(みずほ銀行分)の提携ローンのうち、問題になったのは2億円だけじゃないか---。

 こうした"本音"がある業界だからこそ、暴力団など反社会的勢力(反社)への融資が絶えず、みずほ銀のように問題を放置した。これを機に、金融庁とマスコミ、それに政界が、反社融資を徹底解明しようとするのは正しい。

 一斉立ち入り検査でチェックされるのは、「反社との関係」だけでなく「中小企業向け融資のチェック」なども含まれるが、反社が最大のテーマであるのは間違いなく、本格的に調査を行えば、疑惑融資、問題融資が数多く発覚するハズだ。

 実は、反社融資が本格的に問題になってからまだ日が浅い。

 暴力団構成員と準構成員だけでなく、企業舎弟、周辺に生息する共生者を含めて反社と規定、公共工事から排除するようになったのは、2006年頃からで、07年に反社を経済活動から締め出すことを閣議決定。そこから金融界は、暴力団排除条項を作成、証券口座や銀行口座の開設に制限を加えた。

 その動きを加速させたのが全国に施行された暴排条例で、これは暴力団関係者との取引や交遊を禁じるもので、密接交際者と認定された人間の生活権まで奪うものだった。

 成果は確実にあがっている。

 暴力団構成員は、横這いから減少に転じ、2011年と12年はそれぞれ10%以上減り、警察庁の発表では、6万3200人にまで縮小している。上納させるために、才覚のある組員を「偽装破門」するケースもあるというが、それより現実的なのは「代紋があると食えない」からで、元暴力団員の生活保護受給者が急増している。

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