サッカー
こだわりと柔軟な対応力を併せ持ったチームがワールドカップで歓喜をつかむ!
エディン・ジェコ選手〔PHOTO〕gettyimages

2014年ブラジル・ワールドカップの出場国が出揃ってきました。南米、ヨーロッパ、アジアなど各大陸の予選は佳境を迎え、すでに半分以上となる21ヵ国が出場権を勝ち取りました。

激戦のヨーロッパ地区では、ボスニア・ヘルツェゴビナが初めて予選を突破しました。"東欧のブラジル"とも呼ばれた旧ユーゴスラビアにルーツを持つこの国は、代表選手のほとんどが西ヨーロッパのクラブでプレーしています。潜在的な能力は以前から高かったのですが、これまでは予選突破がかないませんでした。

W杯予選突破のカギとなったストライカーの存在

では、今回のチームは何が違ったのか。

絶対的なストライカーの存在です。

ワールドカップ予選で10ゴールをあげたエディン・ジェコは、イングランド・プレミアリーグのスター集団マンチェスター・シティに所属しています。ジェコと並んで得点源を担うヴェダド・イビシェヴィッチは、ドイツ・ブンデスリーガのシュツットガルトでプレーしています。

ワールドカップ予選のボスニア・ヘルツェゴビナは、いつも素晴らしいサッカーを展開したわけではありません。パスサッカーが好まれる日本の価値観に照らすと、眉をひそめてしまうようなゲームもありました。

そこでチームをすくったのが、ジェコでありイビシェヴィッチです。中盤で攻撃のタクトをふるうズヴェズダン・ミシモヴィッチも、高い得点力を兼ね備えています。少ないチャンスをゴールヘ結びつける彼らがいたことで、ボスニア・ヘルツェゴビナは勝点を積み上げることができたのです。

ラダメル・ファルカオ選手〔PHOTO〕gettyimages

南米にも同じようなチームがあります。コロンビアです。

ブラジルが開催国として参加しない今回の南米予選では、リオネル・メッシを擁するアルゼンチン、10年南アフリカW杯4位のウルグアイ、同ベスト8のパラグアイらが有力視されていました。ウルグアイは2011年の南米選手権で優勝し、パラグアイは準優勝しています。

ところが、パラグアイはまさかの最下位に沈み、ウルグアイもいまだ出場権をつかんでいません。結局、南米5位のウルグアイは、アジアとのプレーオフを戦うことになりました。

南米予選が想定外のストーリーとなったひとつの要因が、コロンビアの躍進だったのです。アルゼンチンに次ぐ2位で予選をフィニッシュし、1998年以来4大会ぶり5度目となる出場権を勝ち取りました。

エースストライカーのラダメル・ファルカオは、予選3位タイの9ゴールをマークしました。FCポルト(ポルトガル)、アトレティコ・マドリード(スペイン)と渡り歩き、今季からモナコ(フランス)でプレーする彼の決定力が、チームを2大会ぶりのワールドカップへ導いたのです。

予選4位でブラジル行きを決めたエクアドルには、予選得点ランク4位のフェリペ・カイセド(ロコモティフ・モスクワ)がいます。本田圭佑と同じロシアリーグでプレーする彼は、パワーとシュート力を兼ね備えたストライカーです。

前回大会優勝のスペインは、欧州予選をきっちり突破しました。ショートパスを多用するスタイルは日本にもファンが多いですが、彼らの結果は示唆に富みます。攻撃力がクローズアップされながら、大量得点を奪ったゲームがほとんどない。むしろ、クロスゲームばかりなのです。ブラジルやイタリアなどの強豪相手に攻めあぐね、格下相手にも苦労するゲームが続いているのです。

この続きは、プレミアム会員になるとご覧いただけます。
現代ビジネスプレミアム会員になれば、
過去の記事がすべて読み放題!
無料1ヶ月お試しキャンペーン実施中
すでに会員の方はこちら