スポーツ特別読み物 トッププロの世界はこんなに深い 石川遼と松山英樹ホンモノはどっちか
今季は練習ラウンドを二人で回る光景も増える〔PHOTO〕gettyimages

予選落ちの恐怖と戦う日々から、石川が這い上がってきた。その原動力にはやはり、自分のいない舞台で活躍する松山の存在があったのだろう。大いに刺激しあう盟友と、今季は更なる高みを目指す。

天才が帰ってきた

10月9日、米・カリフォルニア州サンマーティン。米ツアー開幕前日のこの日、日没とともに郊外のレストランにおよそ10人ほどの日本人が姿を現した。向かい合わせに座った二人のホスト—石川遼と松山英樹、そして両チームスタッフはイタリアンに舌鼓を打ちながら、ゴルフ、そして他愛のないプライベートについて語り合う。石川曰く、「触れ合うたびにコイツみたいに強くならなきゃと思う存在」という松山としばし時間を共有し、宴もたけなわ、今季のお互いの健闘を誓い合った。そして、一行は近くにある宿泊先のホテルへ帰って行ったのである。

ライバルと直接向き合うことが大きな刺激になったのだろうか。今季の石川は昨季とはまるで別人のような好スタートを切った。わずか2戦で昨シーズンを上回る賞金を獲得したのである。

「最終日のゴルフは本当に良かった。クラブがうまくコントロールされていました。パットは決して良くなかったけれど、決まらないのにこの位置(2位)という点が、これまでのトップ10とはまったく違っている」

10月20日の「シュライナーズホスピタルオープン」最終日。5位スタートの石川は精度の高いショットでバーディを量産。通算18アンダーの266で2位に輝くと自信に溢れた表情を見せた。