お福 第4回 「甲府一高名物の強行遠足でOFUKUが生徒たちに手渡した"塩っ辛いしじみ汁"」

島地 勝彦 プロフィール
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お福 深夜、電灯のない真っ暗な県道を高校生たちはひたすら歩いて行くの。驚いたことに、1キロごとにボランティアの大人たちが待機しているんです。感動的でしたわ。約900名のボランティアのなかには有給休暇を使って参加してくれた甲府一高の先輩たちもいたようですわ。

今年度いっぱいで定年退職する奥田正直校長は「全員が無事に遠足を終えられるように、安全最優先で臨む」という方針をはじめから掲げていました。2002年の強行遠足のときに、不幸にも女子生徒が乗用車にはねられて死亡する事故があって、今年までコースを短縮して開催していたそうなのです。それを奥田校長は教育委員会や警察関係にお願いして元通りの距離で実現したのですから、感慨もひとしおでしょう。

立木 そういう熱血校長を定年だからって辞めさせるのもどうかと思うね。

シマジ いやいや、そういう方は清々しく辞めていかれるんじゃないですか。むしろすべてをやり遂げたという高揚感に浸りながらね。

セオ 当然、お医者さんもボランティアで何人か参加されていたんでしょうね。

お福 5病院の協力を受けて全行程で19名のお医者さんが緊急事態に備えていたそうですわ。

あっ、そうそう。後でお聞きした話なんですが、11年前に車にはねられて16歳で亡くなられた水谷法栄さんのお母さまが、松原湖近くの事故現場を訪れて、女子生徒が走る姿に愛娘を重ねながら手を合わせて「強行遠足がやっと元の姿に戻り、娘は肩の荷が下りた気持ちだと思います」と語ったそうです。

セオ それは泣ける話ですね。

お福 そうでしょう。あたしもそのお話を聞いたときジ~ンときましたわ。セオちゃん、大好きよ。

セオ 有り難うございます。でもそんなうっとりした目でみつめないでください。ぼくには愛する妻がいますから。

立木 シマジ、またセオの愛妻物語がはじまったぞ。なんとかしてくれ。

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