お福 第4回 「甲府一高名物の強行遠足でOFUKUが生徒たちに手渡した"塩っ辛いしじみ汁"」

島地 勝彦 プロフィール
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シマジ 「お母さん」っていうと、子供のときに亡くなったお母さんのことを思い出しませんでしたか?

お福 はい、しみじみと、こころのなかで思い出しておりました。

シマジ セオ、お福さんがまだ小さいとき、お母さまはクリスマスパーティーを開いてくれて、お福さんと近所のお友だちのために一生懸命おもてなしをしたその夜、急死されたんだよ。

セオ お母さまにもこの妖艶なお福さんをみてもらいたかったでしょう?

お福 母が生きていたらむしろ叱られたかもしれないわね。あっ、そうだわ。大切なことを忘れていました。そのしじみ汁は脱水症状のことを考慮に入れて、少し余計に塩を入れていますので、塩っ辛いんですのよ。

立木 お福さん、どうしてそれがわかったの?

お福 あたくし、まだ生徒さんたちがこない間に、こっそり毒味してみたのです。側にいたお母さんに「塩辛いですよ」といわれていましたが、たしかにあれは尋常ではなかったですわ。

立木 やっぱりね。

セオ 気温だって低いんでしょう?

お福 10度を下回っていたようですわ。

セオ そんななか、温かいしじみ汁は堪らないですよね。その味は一生忘れないでしょう。

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