米国の政治リスクと為替市場の動向
〔PHOTO〕gettyimages

足許の金融市場で、米国の政治リスクに注目が集まっている。当面、米国の財政問題を巡る、民主・共和党間の軋轢が簡単に収まることはないだろう。これからも、米国の政治機能は低下することが懸念される。

米国の政治は、財政問題以外にも様々な懸念を顕在化させることだろう。それに伴い、為替市場ではドルが売られやすい展開になっている。特に、経済状況にやや明るさが見え始めたユーロが強含みの展開になっていることもあり、ヘッジファンドなど投機筋もドルを売り始めているようだ。

一方、対円でもドルは売られやすくなっており、わが国の投資家が休みに入る年末にかけて、もう一段円の買い戻しが入る可能性もある。その場合には、予想外のドル安・円高が進むことも考えられる。

財政問題解決の糸口を見いだせないオバマ政権

ニューヨークのアナリスト連中のメールでは、米国の財政問題の解決にはかなり時間を要するのとの見方が有力だ。共和党内部の保守強硬派である、ティーパーティーのスタンスは依然として頑強で、容易に妥協点を見出すのが難しいという。

メールの中には、「来年秋の中間選挙まで、財政問題の解決はできないだろう」という悲観的な見方もある。最近のオバマ大統領の発言などを見ても、同氏のリーダーシップの欠如は明らかで、財政問題解決の糸口が見いだせないとの指摘には説得力がある。

重要なポイントは、米国の財政問題が長期化すると、米国経済の足を引っ張る可能性が高いことだ。来年1月以降に財政問題が再燃すると、最大で米国のGDPは0.2%程度低下するとの試算もある。そのインパクトは決して小さくはない。

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